ネットスターズ 1Q 決算速報

GPV5,497億円で1Q過去最高を更新、営業黒字転換と利益計画超過でコスト効率改善を確認

配信日2026年5月14日 18:35 JST

1Q決算を踏まえた評価点

営業利益116百万円と前年の赤字から黒字転換を果たし、計画比でも+82百万円と上振れ。AI活用によるサーバー費抑制や人件費コントロールが効き、売上成長と収益性改善の両立が進展した。

  • 売上高1,331百万円(前年比+26.6%)、決済関連売上が同+25.4%と主力事業が牽引。端末販売も特定業界向け大口オーダーが継続
  • 営業利益116百万円、計画比+82百万円。POS改修費の2Qずれ込みに加え、AI活用によるサーバー費横ばい維持等コスト構造が改善
  • GPV5,497億円(前年比+17.6%)、1Qとして過去最高を更新。新規加盟店獲得も計画通り進捗
  • 受取利息46百万円(前年比+19.1%)、GPV増と政策金利上昇が経常利益を押し上げ。経常利益161百万円(同+207.8%)
  • DX/ミニアプリ売上82百万円(前年比+33.5%)、計画比でも+10.0%と堅調。セルフレジ等の省人化需要が下支え

1Q決算を踏まえた懸念点

売上高は1Q計画比で▲57百万円(▲4.1%)と未達。物価高や中国インバウンド客減少の影響でGPVが計画を下回った点は注視が必要。

  • GPVが計画比▲176億円(▲3.1%)。流通系小売り・ガソリンスタンドを中心に物価高の影響が顕在化
  • 売上総利益率72.7%(前年比▲4.2pt)。決済端末の大口販売が継続し、原価率が上昇。端末販売比率16.1%への上昇が構造的に粗利率を押し下げ
  • 売上原価363百万円(前年比+49.9%)と売上高成長率を上回るペースで増加。新規キャッシュレス領域・案件に伴う原価増が継続
  • 利益剰余金は依然▲4,548百万円と累積赤字が残存。無配方針の継続により株主還元は当面見込めず

注目点/今後確認したいポイント

  • 2Qにずれ込んだPOS改修費の規模と、それに伴う2Q営業利益への影響度。会社計画では2Q営業利益106百万円と1Q実績比で減少を見込んでおり、コスト計上のタイミングが通期利益のカギを握る
  • 物価高によるGPV計画対比の下振れが一時的か構造的か。特に流通系小売り・ガソリンスタンドにおける消費動向と、通期GPV計画25,474億円の達成可能性
  • StarPay-X構想やUSDC決済の実装を通じたWeb3領域の収益化タイムライン。パートナー(Aptos、Circle、Solana等)との協業が実際のGPV・売上にどの程度寄与するか
経営陣への論点
  • 物価高によるGPV下振れに対する通期計画の前提見直しの要否
  • POS改修費の2Qへのずれ込み額と、それ以外のコスト改善効果の定量的な内訳
  • 端末販売の大口オーダーの持続性と、売上総利益率70%超維持の具体的施策
  • 早期精算サービスの開始時期・収益モデルと、当座借越枠60億円の利用見通し
  • StarPay-X構想の収益寄与開始時期と、ステーブルコイン決済の加盟店導入目標
  • AI×事前決済による医療向けソリューションの市場規模と収益貢献の見通し
  • 新子会社StarPay-Entertainmentの事業内容と連結業績への影響
  • 中小企業向けプロダクトラインアップ拡充による加盟店単価(ARPU)向上効果
  • 海外展開(カタール3,000店超・JPQR Global)の売上・GPV貢献の定量化
  • 2030年あるべき姿(売上120億円超、営業利益率25%超)に向けたマイルストーン

主要業績ハイライト

勘定科目数値前年同期比
売上高1,331百万円+26.6%
└ 決済関連1,192百万円+25.4%
└ DX/ミニアプリ82百万円+33.5%
└ その他56百万円+46.8%
売上原価363百万円+49.9%
売上総利益967百万円+19.6%
販売費及び一般管理費851百万円+4.9%
└ 人件費435百万円▲1.8%
└ 減価償却費53百万円▲13.5%
営業利益116百万円黒字転換
経常利益161百万円+207.8%
親会社株主に帰属する四半期純利益137百万円+204.6%
EPS8.14円+201.5%
潜在株式調整後EPS8.02円+202.6%
決済取扱高(GPV)5,497億円+17.6%
売上総利益率72.7%▲4.2pt
包括利益149百万円-

前年同期は営業損失▲2百万円であったため、営業利益は+118百万円の改善。売上高の計画比は▲57百万円(▲4.1%)と未達だが、売上総利益以下の各段階利益は計画を上回った。

事業セグメント別の業績

セグメント名売上高前年同期比営業利益前年同期比利益率
フィンテック事業(全社)1,331百万円+26.6%116百万円黒字転換8.7%
好調な事業
  • 決済関連(端末販売除く):977百万円、売上構成比73.4%。GPV増加に伴う手数料収入増が牽引。キャッシュレス決済比率58.0%到達の追い風
  • 端末販売:214百万円、構成比16.1%。前四半期に続き特定業界向け大口オーダーが継続、将来のGPV獲得につながる戦略的販売
  • DX/ミニアプリ:82百万円(前年比+33.5%、計画比+10.0%)。セルフレジ・デジタルスタンプラリー等の省人化DX需要が堅調
不調な事業
  • GPV(流通系小売り・ガソリンスタンド):物価高の影響で計画比▲3.1%。消費マインドの慎重さが一部業態のGPV成長を鈍化させた

業績予想比の進捗率

売上高の1Q進捗率は23.1%と、通期計画の1Q想定(24.1%)をやや下回る。一方、営業利益・経常利益・純利益はいずれも1Q計画を上回っており、利益面の進捗は良好。会社は2Q以降にPOS改修費の計上や大型パイプラインの売上貢献を見込んでおり、通期計画に変更なしとしている。

勘定科目数値 (1Q累積)通期計画進捗率
売上高1,331百万円5,760百万円23.1%
営業利益116百万円500百万円23.2%
経常利益161百万円707百万円22.8%
純利益137百万円493百万円27.8%
GPV5,497億円25,474億円21.6%
  • GPVは年末年始消費を含む4Qが最も高く、1Qは相対的に低い傾向。通期計画上も1Q GPV 5,674億円→4Q 7,091億円と後半偏重の構成

業績予想の変更有無

業績予想の修正なし。2026年2月12日公表の通期予想(売上高5,760百万円、営業利益500百万円、経常利益707百万円、純利益493百万円)を据え置き。

株主還元への言及

2026年12月期も無配を継続する方針。配当との対比で株式価値向上に資する有効な事業投資が多数存在しているとの認識を示し、先行投資を優先。中2四半期末0円、期末0円の予想に変更なし。

財務状況

有利子負債ゼロの実質無借金経営を維持。総資産の大部分は決済代金の預り金と対応する現金及び預金で構成されており、事業特性上BSが膨張する構造。自己資本比率は19.3%と前期末比▲0.6ptだが、預り金を除いた実質ベースでは純資産7,813百万円に対し自己資本は潤沢。

  • 主要数値
  • レバレッジ指標
勘定科目数値補足情報
現金及び預金38,219百万円前期末比+5.6%
総資産40,427百万円前期末比+5.4%
└ 流動資産合計39,355百万円前期末比+5.7%
└ 固定資産合計1,072百万円前期末比▲3.6%
純資産7,813百万円前期末比+2.4%
預り金32,121百万円前期末比+6.6%
ソフトウエア443百万円前期末比▲10.4%
自己資本比率19.3%前期末19.9%
利益剰余金▲4,548百万円前期末▲4,685百万円
EBITDA170百万円営業利益116百万円+減価償却費54百万円

決算発表と同時に出たニュース

該当なし

足許四半期中の主要発表

  • 2026/04/08
    Web2とWeb3をつなぐゲートウェイ構想「StarPay-X」を発表。ステーブルコイン・ウォレット・ブロックチェーン等を実店舗決済と接続する次世代金融インフラ構想 Web2とWeb3をつなぐゲートウェイ構想「StarPay‑X」を発表
  • 2026/04/15
    次世代型AIコールソリューション「VoxAI Agent」をイオンディライトコネクトのコールセンターに導入。AI活用ソリューションの企業向け外販展開の第一弾 次世代型AIコールソリューションをイオンディライトコネクトのコールセンターで利用開始
  • 2026/04/30
    三井住友銀行と契約極度額60億円の当座借越契約を締結。加盟店向け早期精算サービスに伴う運転資金確保が目的 当座借越契約の締結に関するお知らせ
  • 2026/05/08
    レイヤー1ブロックチェーンAptosとWeb3決済普及に向けたMOUを締結。StarPay-X構想のマルチチェーン化を推進 AptosとWeb3決済の普及に向けた協業に関する基本合意を締結

過去1年間の大量保有報告/重要提案

該当なし

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