オープンワーク 1Q 決算速報

OpenWorkリクルーティングが前年比+43.5%で営業収益10億円に迫り全社業績を牽引、BNGパートナーズ子会社化で人材紹介領域への本格進出を開始

配信日2026年5月14日 14:05 JST

1Q決算を踏まえた評価点

OpenWorkリクルーティングが営業収益995百万円(前年比+43.5%)と四半期ベースで過去最高を記録し、成長ドライバーとしての位置付けが一段と明確化。営業利益率36.7%(同+5.7pt)と収益性も向上しており、広告投資の下期シフトという一時要因を差し引いても、売上成長に伴うレバレッジ効果が確認された。

  • OpenWorkリクルーティング営業収益995百万円(前年比+43.5%)、Web履歴書登録者数175万人(同+21.4%)・求人数13.4万件(同+58.5%)と需給両面で拡大
  • 営業利益504百万円(前年比+55.4%)、営業利益率36.7%に上昇。費用増(同+20.7%)を上回る増収効果でオペレーティングレバレッジが顕在化
  • BNGパートナーズ(2025年8月期売上791百万円)の完全子会社化により、ハイクラス人材紹介領域へ参入。TAMをダイレクトリクルーティング市場(約1,500億円)から人材紹介市場全体(約6,000億円)へ拡張
  • 契約負債808百万円(前期末比+198百万円)、リクルーティング新プラン・オプションサービス販売増によるストック型収益基盤の拡大を示唆
  • 初配当(年間9.00円、連結配当性向20%目標)を決議、成長投資と株主還元の両立を明示

1Q決算を踏まえた懸念点

営業利益の通期進捗率34.8%は高水準だが、会社は広告投資の下期シフトが主因と説明しており、下半期に費用増が見込まれる点に留意が必要。また、BNGパートナーズの営業利益率は1%未満(営業利益2百万円/売上791百万円)であり、連結後の利益率への影響と統合効果の発現時期が焦点となる。

  • OpenWork(クチコミサービス)営業収益335百万円(前年比+8.3%)と低成長。会社方針でリクルーティングへの送客優先とし「当面は現水準維持」としており、同サービス単体の成長余地は限定的
  • 広告宣伝費182百万円(QoQ▲63.1%)と下期シフトの影響が大きく、2Q以降の費用増加による利益率低下が不可避。通期営業利益は計画通り着地の見通し
  • BNGパートナーズ(営業利益率0.3%)の連結開始により、2Q以降ののれん償却負担やPMIコストが発生する見込み。取得価額非開示のため定量的影響の見積りが困難
  • 中東情勢・米国通商政策等の地政学リスクが取引先企業の採用抑制に波及する可能性。転職者数は2025年10-12月期337万人(前年比▲3%)と減少傾向
  • オルタナティブデータサービス営業収益45百万円(前年比+4.1%)と伸び悩み、第3の収益柱としての成長加速が見えない

注目点/今後確認したいポイント

  • BNGパートナーズの2Q連結開始後の具体的なP/L影響(のれん金額・償却期間、PMIコスト、売上・利益貢献額)。取得価額が非開示のため、2Q決算でのBS開示が重要な確認ポイント
  • 広告投資の下期集中による新規ユーザー・Web履歴書獲得効果と、通期営業利益計画1,450百万円の達成確度。1Qの広告費削減がKPI成長率に与える影響を2Q以降のデータで検証する必要あり
  • 2030年の中期経営目標(営業収益150億円・営業利益30億円)達成に向けた追加M&Aのパイプライン、およびロールアップ型M&A戦略の具体的なKPI・投資枠の開示時期
経営陣への論点
  • BNGパートナーズの取得価額およびのれん金額・償却年数の目安
  • BNG社の営業利益率改善に向けた具体的施策とシナジー効果の定量的目標
  • 2030年中期計画に向けたM&Aパイプラインの規模感と投資枠上限
  • OpenWorkリクルーティングの基本利用料有償化後の解約率(チャーンレート)の推移
  • AIマッチング機能の開発進捗と具体的なリリース時期
  • OpenWorkキャリア(MAU5,500人)の収益化ロードマップ
  • 広告投資の下期シフトによるユーザー獲得ペースへの影響度合い
  • 中東情勢・米国通商政策に伴う取引先企業の採用動向の足元変化
  • 連結配当性向20%目標と自己株買い等の追加還元策の検討状況

主要業績ハイライト

勘定科目数値前年同期比
営業収益1,376百万円+31.5%
└ OpenWork335百万円+8.3%
└ OpenWorkリクルーティング995百万円+43.5%
└ オルタナティブデータサービス45百万円+4.1%
営業費用871百万円+20.7%
営業利益504百万円+55.4%
営業利益率36.7%+5.7pt
経常利益511百万円+56.6%
四半期純利益352百万円+57.8%
EPS16.97円+60.1%
潜在株式調整後EPS16.87円+59.8%

営業利益の通期進捗率34.8%は前年同期(1Q営業利益324百万円/通期1,199百万円=27.1%)を上回る水準。ただし広告投資の下期シフトが主因であり、会社は通期計画通りの着地を見込む。

事業セグメント別の業績

セグメント名売上高前年同期比営業利益前年同期比利益率
ワーキングデータプラットフォーム事業(全社)1,376百万円+31.5%504百万円+55.4%36.7%
好調な事業
  • OpenWorkリクルーティング:営業収益995百万円(前年比+43.5%)、四半期で初の10億円に迫る水準。入社人数の増加ペース加速が主因。Web履歴書登録者数175万人(同+21.4%)、求人数13.4万件(同+58.5%)と需給双方が拡大
  • OpenWork:営業収益335百万円(前年比+8.3%)、前1Qからの単価向上が寄与。ユーザー数796万人(同+11.0%)、クチコミ数2,120万件(同+12.2%)とプラットフォーム基盤は拡大継続
不調な事業
  • オルタナティブデータサービス:営業収益45百万円(前年比+4.1%)と低成長。金融機関向けFIS・法人向けDAPともに成長加速の兆しが見えず、全社構成比3.3%にとどまる

業績予想比の進捗率

営業収益の通期進捗率24.2%は、12月決算・1Q時点の均等割25%に近接し順調なスタート。営業利益進捗率34.8%は高いが、広告投資タイミングの調整(下期シフト)が主因であり、会社は通期計画通り着地の見通しとしている。前年同期の営業利益進捗率(27.1%)と比較しても高く、仮に下期の広告投資が計画通り実行されても増収効果による上振れ余地は残る。

勘定科目数値 (1Q)通期計画(単体)進捗率
営業収益1,376百万円5,700百万円24.2%
営業利益504百万円1,450百万円34.8%
経常利益511百万円1,449百万円35.3%
純利益352百万円965百万円36.5%
  • 転職市場は1-3月(年度末前)と10-12月が活発な傾向があり、1Qは比較的良好な事業環境。4Q(10-12月)も同様に強い傾向
  • 2Q以降は広告投資の本格化により費用増加が見込まれ、四半期利益は1Qが最も高くなる可能性

業績予想の変更有無

直近に公表されている業績予想からの修正なし。なお、2Q以降はBNGパートナーズの連結開始に伴い連結業績予想(営業収益6,200百万円、営業利益1,450百万円、純利益965百万円)が適用される見込み。

株主還元への言及

2026年3月17日に配当方針の変更を発表し、初配当を決議。年間配当金9.00円(2Q末4.50円、期末4.50円)、連結配当性向20%程度を目標とする方針。前期(2025年12月期)は無配。M&A等の成長投資と株主還元の両立が可能と判断した結果。株主優待制度(デジタルギフト、100株以上・6ヶ月以上保有で年間1,000円分~)も継続。

財務状況

実質無借金経営を維持し、自己資本比率84.1%と高水準。現金及び預金74億円超を保有し、M&A投資余力は十分。関係会社株式96百万円を計上。なお、BNGパートナーズの全株式取得は2026年4月1日に実行され、取得原価は非開示。潤沢なキャッシュポジションを確保。

  • 主要数値
  • レバレッジ指標
勘定科目数値補足情報
現金及び預金7,483百万円前期末比▲150百万円
総資産8,630百万円前期末比+223百万円
流動資産合計8,286百万円前期末比+102百万円
└ 売掛金633百万円前期末比+195百万円
固定資産合計344百万円前期末比+121百万円
└ 関係会社株式96百万円関係会社株式(BNG取得原価は非開示)
純資産7,261百万円前期末比+392百万円
負債合計1,369百万円前期末比▲168百万円
└ 契約負債808百万円前期末比+198百万円
EBITDA508百万円営業利益504百万円+減価償却費3百万円

有利子負債ゼロのため、Net Debt/EBITDA、Debt/Equity等は該当なし。

決算発表と同時に出たニュース

該当なし

足許四半期中の主要発表

  • 2026/02/17
    26卒学生ユーザーが過去最多の32万人超に到達、就活生の3人に2人以上がOpenWorkに登録 OpenWork学生ユーザー、過去最多の32万人に到達
  • 2026/03/17
    BNGパートナーズの全株式取得を決議、ハイクラス人材紹介領域へ参入。2件目のM&Aとして4月より連結開始 株式会社BNGパートナーズの株式取得(子会社化)に関するお知らせ
  • 2026/04/02
    PM Club(2025年12月に取得)の吸収合併が完了、オープンワーク本体にスキルタグデータ等の資産を統合 法定事後開示書類(吸収合併)(株式会社PM Club)

過去1年間の大量保有報告/重要提案

  • 増井慎二郎(創業者): 18.94%→17.88%(2025/08/19) - 発行会社の創業者として保有(保有割合1%以上減少による変更報告)
  • 増井慎二郎(創業者): 17.88%→16.85%(2026/02/09) - 発行会社の創業者として保有(保有割合1%以上減少による変更報告)
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