I-ne 2Q 決算説明会速報

健康食品3ブランド合計23億円が全社成長を牽引、通期売上高550〜570億円へ上方修正し大型戦略投資を継続

配信日2026年8月7日 19:15 JST

サマリー

2Q累計売上高268.0億円(前年同期比+20.1%)、全3カテゴリーで2桁増収を達成し通期業績見通しを上方修正。社長は健康食品ブランド群の急成長とSALONIAフェイスカレントポインターのヒットを上期の主要因に挙げた。下期はホルムズ海峡影響5〜6億円、円安影響3億円の原価高騰を織り込みつつ、上期の倍となる追加投資を計画しレンジ開示を維持。再発防止策は3Q中の制度設計完了、4Q中の運用開始へ計画通り進捗しており、上場維持に向けた審査申請を2027年6月の猶予期限内に行う方針を表明した。

ポイント(決算の要点と成長アクション)

  • 経営戦略と市場認識
    • 下期はヘアケア市場で他社新商品ローンチが控えており、競争激化リスクを織り込んだコンサバティブな計画
    • 今年投資した分は2〜3年で回収する前提で、27〜28年の未来利益に繋がるとの認識を社長が明言
    • ホルムズ海峡・円安の地政学リスクが業績に重要な影響を及ぼす可能性があり通期はレンジ開示を維持
  • 足元の事業進捗と要因
    • 健康食品3ブランド(Teaflex/Befas/Collatein)合計売上高約23億円がスキンケア他カテゴリー+52.3%を牽引
    • フェイスカレントポインターが計画比401%を達成し、美容家電2Q単体売上高35.9億円はQ別過去最高
    • 売上原価率▲3.7pt改善の内訳として、滞留在庫消化・Artemis社商流による中間マージン削減・高粗利カテゴリーの構成比上昇を説明
  • 戦略的な重要施策や変化点
    • 新ヘアケアブランドUNIPLEX発売1ヶ月でEC売上ランキング15冠、Amprem(8月ローンチ)も投入予定
    • オーラルケア新商品Gホワイトについて、テストKPI良好でロフト先行販売も好実績、全国ドラッグストア配荷を視野に入れる方針
    • YOLU初の柔軟剤カテゴリー参入(9月発売)によるブランド拡張を推進
    • BOTANIST米国Costcoオフライン展開開始でグローバル売上が増加、ブランド全体+20.9%

今後の見通しと戦略

  • 通期売上高550〜570億円(期初比+30億円)、EBITDA17〜32億円、営業利益0〜15億円へ上方修正
  • 下期の追加投資は上期14億円の倍程度を見込み、健康食品・ヘアケア・美容家電の新商品に重点配分
  • 2027年以降の利益計画は未定としつつ、26年比で増益を目指す方針をCFOが言及
  • 上場維持に向け、2027年6月18日の猶予期限内にプライム市場の再審査申請または市場変更申請を行う方向で検討
  • 自社研究所JBISTによるキューティクル遮断膜浸透技術の確立など、R&D基盤の強化を推進
  • 投資回収は2〜3年を目途としており、段階的な利益拡大を志向

ポジティブ要因

  • 全3カテゴリーで前年同期比2桁成長を達成、売上高268.0億円は上期として過去最高水準
  • 健康食品ブランド群がローンチ以降毎四半期増収を継続、新たな成長ドライバーとして確立しつつある
  • SALONIA中高価格帯(6,000円以上)商品の伸長とインバウンド需要の取り込みが美容家電の収益性改善に寄与
  • AI活用による業務効率化で人件費率▲1.6pt改善、増収下でも固定費コントロールが機能
  • オーラルケア(Gホワイト)、柔軟剤(YOLU)、美容日傘(XTGR)など新カテゴリー参入パイプラインが充実
  • YOLU累計販売数1億個突破、BOTANISTボディソープフォーム+105.0%と既存ブランドの拡張も順調

懸念事項・リスク

  • ホルムズ海峡影響で下期原価5〜6億円の上昇、円安影響で期初計画比+約3億円の原価高騰を見込む
  • 下期の追加投資が上期の倍程度に拡大するため、利益は上期20.1億円から通期0〜15億円と大幅に圧縮される構造
  • 宣誓書違反による再審査猶予期間(〜2027年6月18日)中であり、上場維持リスクが残存
  • 証券取引等監視委員会から有価証券報告書の重要事項不記載等に係る課徴金納付命令勧告を受領(2026年6月)
  • 為替はサプライチェーンのリードタイム(3〜4ヶ月)により下期中の改善は困難とCFOが明言
  • 大西社長・COHの保有比率が60.13%→56.96%へ段階的に低下しており、株式の流動性・需給動向に注意

業績ハイライト

2Q累計の連結売上高は268.0億円(前年同期比+20.1%)、連結EBITDA28.9億円(同+13.5%)、連結営業利益20.1億円(同+19.2%)と増収増益。売上原価率は38.5%と前年同期比▲3.7ptの改善を実現し、約14億円の広告・販促追加投資を吸収して利益成長を達成した。

セグメント別業績

カテゴリー売上高前年同期比営業利益前年同期比
ヘアケア系14,215百万円+12.2%
美容家電5,982百万円+12.8%
スキンケア他6,608百万円+52.3%
合計26,807百万円+20.1%2,011百万円+19.2%
  • BOTANIST売上高: 6,311百万円(前年同期比 +20.9%)
  • YOLU売上高: 7,170百万円(前年同期比 +13.1%)
  • 美容家電2Q単体売上高: 3,595百万円(前年同期比 +31.8%)
  • 健康食品ブランド3社合計売上高: 約2,300百万円
  • 売上原価率: 38.5%(前年同期比 ▲3.7pt)
  • 広告費/販促費率: 22.3%(前年同期比 +5.4pt)
  • 人件費率: 7.1%(前年同期比 ▲1.6pt)
  • EBITDAマージン: 10.8%(前年同期 11.4%)
  • グローバル売上高(2Q累計): 989百万円(前年同期 568百万円)

Q&A 一覧

  • Q: 上期実績について社長としての評価はどうか
    A: 全カテゴリーで前年同期比2桁成長を達成しており、想定を大きく上回る増収増益となった。主な要因としては、健康食品ブランド群が急成長しており全社の業績を大きく牽引したこと、そして3月に発売したSALONIAのフェイスカレントポインターが非常に好調でヒットしており業績に大きく寄与していることが挙げられる。下期も引き続き大きく成長を目指していきたい。
  • Q: 上期で営業利益20億円に対し通期計画が0〜15億円となっている理由は何か
    A: 下期の利益が上期実績より低い要因は主に3点ある。1点目はホルムズ海峡の影響で下期の原価が約5〜6億円上昇する見込みであること。2点目は円安影響により美容家電の原価が約3億円上昇する見込みであること。3点目は期初時点から説明している通り、戦略的な追加投資が上期の倍程度となる見込みであること。また下期はヘアケア市場で他社の新商品ローンチも控えているため、ある程度リスクを見込んで開示しており、既存ブランドや新規ヒットの内容によっては利益も大きく変動する可能性がある。ある程度コンサバティブに作った計画と認識している。
  • Q: 上場維持審査についての考えはどうか。プライムに残る方針か
    A: 株主、投資家の皆様をはじめ関係者の皆様には多大なるご迷惑、ご心配をおかけしていることを深くお詫びする。2027年6月18日までの猶予期間内にプライム市場の新規上場基準に準じた基準に適合するかどうかの審査申請、または市場の変更申請を行う方向で検討しており、当社株式の上場が継続されるように引き続き取り組んでいく。真摯に受け止めて役員一同、一丸となって信頼回復に向けて尽力していきたい。
  • Q: 2027年以降の利益計画について教えてほしい
    A: 追加投資自体は引き続き実施していくが、その状況やそれぞれのヒットのプランによってはまだ計画段階で現状未定となっている。26年比で増益を見込むような形にはしたいが、通期を通してホルムズ海峡の影響など外的要因のマイナスインパクトもあるため、開示できる状況になったタイミングで改めて開示したい。補足として、今年から大きく投資しているが費用対効果を見ながら投資しており、基本的には投資に対して2〜3年程度の回収を見込んでいる。今年・来年と投資していくことで、27年・28年の未来利益が上がっているという認識でしっかりと投資を継続していきたい。
  • Q: オーラルケア参入に関して販売チャネルはどのように拡大を検討しているか。またチャネル獲得において既存製品とのシナジーは期待できるか
    A: オーラルケアでは特にGホワイトという商品が非常に良いテストKPIの結果が出てきている。Eコマースでも良い結果が出ているし、ロフトで先行販売していた期間でもかなり良い実績を出している。既存のお取引先であるドラッグストアにはオーラルの棚が全国にあるため、後々はドラッグストアまで全国に配荷して、オンラインとオフラインの強みを最大限活かしてオーラルケアカテゴリーのシェアを伸ばしていきたい。
  • Q: 今期計画している30〜40億円の追加投資の上期時点での消化状況を教えてほしい
    A: 上期においては約14億円程度の追加投資を既に実施済みである。現状の今回開示した見込みでは40億円程度の追加投資という形で、特に好調な健康食品のカテゴリー、ヘアケア、美容家電、全て新商品に対してしっかりと投資していく形で考えている。金額としては下期は上期の倍程度が今見込んでいる投資計画である。
  • Q: 円安3億円の影響について、現時点では円高になる傾向もあるが、下期で円安デメリットは解消可能か
    A: 為替影響についてはサプライチェーンのため、発注タイミングやリードタイムにズレがある。現状、下期に対しては3〜4ヶ月のリードタイムを考えると既に発注しており、これ以上の改善というよりは下期中に関してはこのインパクトは受けるだろうと考えている。ただしこの後の為替の状況次第で、来期以降にどのような影響になるかは変動がある。
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