3Q決算を踏まえた評価点
売上高は1,805百万円(前年比+16.6%)と2桁増収を継続し、3Q単体640百万円は過去最高を更新。セキュリティコンサルティングの受注増と伊藤忠商事とのシナジーによる大企業・中堅企業向け案件が牽引し、顧客社数952社(+14%)と士業からの案件紹介1,826件(+18%)が数量面から増収を裏付ける。上場に伴う資本増強で自己資本比率は75.5%へ上昇し、成長投資の余力も拡大。
- 3Q単体売上640百万円、前年同期比+21%で過去最高を更新(会社開示)
- コンサルティング3Q単体+84%、案件数拡大とセキュリティ需要取り込みが寄与
- 顧客社数952社(+14%)、士業紹介1,826件(+18%)と顧客接点KPIが同時に拡大
- 上場に伴う公募・第三者割当で資本金・資本剰余金が各294百万円増加、現預金1,474百万円へ
- 有利子負債は195百万円→79百万円へ圧縮、自己資本比率60.4%→75.5%(会社開示)
3Q決算を踏まえた懸念点
営業利益167百万円(前年比▲29.4%)と減益。上場関連費用30百万円、採用教育費24百万円、人件費41百万円、オフィス関連費用21百万円の増加が主因で、売上高の増加257百万円を販管費・原価増が上回った(会社開示の増減要因)。通期営業利益計画428百万円に対し進捗39.1%であり、4Qに261百万円の利益計上が必要となる点が最大の確認事項。
- 売上総利益率50.2%(前年53.9%、▲3.7pt)に低下、外注費・人件費増が原価を押し上げ(当レポート試算)
- 販管費738百万円(前年比+23.6%)と増収率16.6%を上回るペースで増加
- オペレーションは3Q単体▲5%、派遣事業の大型案件終了(前3Q:51百万円)と大型プロジェクト稼働の4Qずれ込みが影響
- EPS58.20円(前年98.35円)と大幅低下、増資による株式数増加も希薄化要因
- 不正アクセス関連損失引当金71百万円が前期末から未変動、決着時期と最終的な費用確定が残論点
注目点/今後確認したいポイント
- 4Qに本格稼働する経理労務代行の大型プロジェクトの寄与額と利益率。通期計画達成は4Q売上1,108百万円・営業利益261百万円の実現可否に依存する。
- 前年同期比48名増となった人員215名(期首165名からは50名増)の稼働率と単価。先行投資の回収が4Q以降の営業利益率にどう反映されるか。
- 士業向けプラットフォーム「withDX」の加盟士業100社超からの案件創出が、紹介数だけでなく売上・粗利にどこまで転換するか。
- 4Q営業利益261百万円の内訳と蓋然性、大型プロジェクトの月次寄与見込み
- 上場関連費用30百万円のうち翌期以降も残る恒常コストの範囲
- 市ヶ谷オフィス開設に伴う年間家賃・償却負担の定常ランレート
- 増員48名の職種別配分と、コンサルタント1人当たり売上高の目標水準
- 不正アクセス関連損失引当金71百万円の解消見通しと再発防止投資の規模
主要業績ハイライト
| 勘定科目 | 数値 | 前年同期比 |
|---|---|---|
| 売上高 | 1,805百万円 | +16.6% |
| └ 売上原価 | 899百万円 | +26.0% |
| 売上総利益 | 905百万円 | +8.5% |
| └ 販売費及び一般管理費 | 738百万円 | +23.6% |
| 営業利益 | 167百万円 | ▲29.4% |
| 経常利益 | 170百万円 | ▲29.5% |
| 親会社株主に帰属する四半期純利益 | 112百万円 | ▲32.6% |
| EPS | 58.20円 | ▲40.8% |
| EBITDA | 200百万円 | ▲26% |
| 顧客社数 | 952社 | +14% |
| 士業からの案件紹介数 | 1,826件 | +18% |
| 人員数(従業員+臨時雇用) | 215名 | +48名 |
売上総利益率50.2%(前年53.9%)、営業利益率9.3%(前年15.3%)はいずれも当レポート試算。EBITDA・顧客社数・紹介数・人員数は決算補足説明資料の会社開示値。EPS前年同期比は株式分割遡及後ベース。
事業セグメント別の業績
「DXに関するプラットフォーム事業」の単一セグメントのため、セグメント別損益の開示なし。補足説明資料ではコンサルティング・テクノロジー・オペレーションの3ドメイン別売上高が開示されており、コンサルティングの案件数拡大とテクノロジーのソフトウェア販売が増収を牽引した一方、オペレーションは大型案件の端境期にあたる。
- セグメント別業績表
- ドメイン別売上高(3Q累計)
| セグメント名 | 売上高 | 前年同期比 | 営業利益 | 前年同期比 | 利益率 |
|---|---|---|---|---|---|
| DXに関するプラットフォーム事業(全社) | 1,805百万円 | +16.6% | 167百万円 | ▲29.4% | 9.3% |
3Q単体増減率は会社開示。3Q累計値および累計前年同期比は補足説明資料の四半期別売上高を合算した当レポート試算で、四半期表示値の丸めにより連結売上高と一致しない。
- コンサルティング:3Q単体+84%。セキュリティ対策・情報セキュリティ体制再構築のニーズ拡大と、伊藤忠商事とのシナジーによる大企業・中堅企業向け案件獲得が案件数を押し上げ。
- テクノロジー:3Q単体+20%。ソフトウェア販売件数が順調に推移し、士業経由の顧客紹介がライセンス・導入支援案件へ転換。
- 士業向けプラットフォーム「withDX」:2026年1月商用開始、加盟士業100社超。紹介数1,826件(+18%)の押し上げ要因(会社開示)。
- オペレーション(派遣事業):前3Qに51百万円あった大型案件が終了し、剥落分が3Q単体▲5%の主因。
- オペレーション(経理労務代行):当初3Q予定の大型プロジェクトの本格稼働が4Qへ後ろ倒し。情シス代行・経理労務代行の基礎需要自体は堅調と会社は説明。
業績予想比の進捗率
売上高進捗62.0%に対し営業利益39.1%、純利益37.1%と利益進捗が下回る。前年同期の通期実績に対する進捗は売上72.9%・営業利益74.0%(当レポート試算)であり、今期は上場関連費用等の一時費用と先行投資が上期〜3Qに集中した分、利益の期後半偏重が強い構図。通期達成には4Qで売上1,108百万円・営業利益261百万円が必要であり、会社は大型プロジェクトの4Q本格稼働と増員の売上・利益寄与を前提に予想を据え置いている。
| 勘定科目 | 数値 (第3四半期累計) | 通期計画 | 進捗率 |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 1,805百万円 | 2,913百万円 | 62.0% |
| 営業利益 | 167百万円 | 428百万円 | 39.1% |
| 経常利益 | 170百万円 | 428百万円 | 39.8% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 112百万円 | 302百万円 | 37.2% |
| EPS | 58.20円 | 159.82円 | - |
進捗率は当レポート試算。
- 前期は4Q売上576百万円が通期2,124百万円の27.1%を占め、期後半に売上が寄せる傾向(当レポート試算)。
- 今期は3Qで実施した増員が4Qから売上・利益へ本格寄与すると会社が説明。
業績予想の変更有無
2025年12月19日公表の通期連結業績予想(売上高2,913百万円、営業利益428百万円、経常利益428百万円、純利益302百万円)から変更なし。3Q時点の利益進捗は計画を下回るペースだが、4Qの大型プロジェクト稼働と一時費用の一巡を前提に据え置き。
株主還元への言及
2026年9月期の配当予想は年間0.00円(無配)で、直近予想からの修正なし。自己株式の取得に関する記載はなく、期末自己株式数は0株。成長投資を優先する資本配分方針が継続。
財務状況
上場に伴う公募増資・第三者割当で資本金・資本剰余金が計588百万円増加(各294百万円)し、利益剰余金の増加112百万円と合わせ純資産は700百万円増加。一方で借入金を圧縮。ネットキャッシュ1,394百万円を確保し、自己資本比率75.5%と財務基盤は上場前から一段と強固。
- 主要数値
- レバレッジ指標
| 勘定科目 | 数値 | 補足情報 |
|---|---|---|
| 現金及び預金 | 1,474百万円 | 前期比+56.8% |
| 売掛金及び契約資産 | 306百万円 | 前期比+10.3% |
| のれん | 242百万円 | 前期比▲8.6%、3Q累計償却22百万円 |
| 総資産 | 2,263百万円 | 前期比+35.4% |
| 自己資本 | 1,710百万円 | 前期比+69.4% |
| 有利子負債 | 79百万円 | 前期比▲59.2% |
| └ 1年内返済予定の長期借入金 | 30百万円 | - |
| └ 長期借入金 | 49百万円 | - |
| 不正アクセス関連損失引当金 | 71百万円 | 前期末から変動なし |
| ネットキャッシュ | 1,394百万円 | 現金及び預金-有利子負債(当レポート試算) |
| EBITDA | 200百万円 | 会社開示(営業利益+減価償却費+のれん償却費) |
ネットキャッシュのためNet Debt/EBITDAは非該当。
決算発表と同時に出た適時開示
足許四半期中の主要発表
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- 2026/06/26融資・補助金支援のSoLaboが同プログラムに参画、士業パートナー網を拡充 SoLaboが辻・本郷 ITコンサルティングが提供する「withDXアクセラレーションプログラム」に参画
- 2026/07/28会計事務所向け研修「実トレfor会計事務所」に「freee会計実トレ研修」を追加、累計3,000名以上利用の基盤を拡張 会計事務所向け研修プラットフォーム「実トレfor会計事務所」に「freee会計実トレ研修」を新規追加
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