サマリー
2026年12月期2Q連結売上高は33百万円(前年同期比▲80.9%)、DW-1002の欧州特許満了と米国ロイヤリティ未計上が主因。営業損失▲312百万円は前年同期並み、研究開発費217百万円(同▲31.7%)で推移。開発パイプラインでは、DW-5LBTの米国Terrain社との販売契約が販売見込量上振れにより条件見直し中で8月締結予定、K-321グローバルP3試験の全観察期間が完了しデータ解析中、H-1337は千寿製薬との資本業務提携を経て日本P3試験準備に着手。経営陣は毎年1製品の上市(2026年DW-5LBT、2027年DW-1002、2028年K-321)と時価総額100億円(東証グロース市場基準)を目標に掲げた。
ポイント(決算の要点と成長アクション)
- 経営戦略と市場認識
- 既存上市品のロイヤリティ満了による収益減少を織り込み、後期開発品の上市で補う方針
- H-1337は米国P2b良好結果を踏まえ日本開発を優先、千寿製薬の支援で国内P3を推進
- 東証グロース市場の維持基準(2030年)である時価総額100億円(2026年6月末42億円)を当面の目標とし、事業・資本提携も視野に検討
- 足元の事業進捗と要因
- 売上高の通期予想進捗率11.0%にとどまるが、米国DW-1002ロイヤリティは契約延長時に1-6月分を一括計上予定
- グラアルファは日本・アジアで増加基調、2026年1月シンガポール上市で展開国が拡大
- 競合品ビズノバは市場予測として患者数160人・予測販売額約15億円(ピーク:6年目)が示されており、DWR-2206の市場ポテンシャルを示唆
- 戦略的な重要施策や変化点
- DW-5LBTは販売見込量が当初想定を上回り、Terrain社との契約条件を見直し中(8月締結予定)
- H-1129は慶應大学との共願特許について独占実施権を取得、P2開始でPMDA相談を予定
- LABバイオテック社と乳酸菌エクソソームによる眼疾患治療薬の共同研究を開始
今後の見通しと戦略
- 通期予想は売上高300百万円、経常損失▲800百万円を据え置き。DW-5LBTの売上は合理的見通しが困難なため予想に含めず
- 毎年1製品上市を計画:2026年DW-5LBT、2027年DW-1002(日本・米国)、2028年K-321
- 2027年はDW-1002承認・上市、K-321申請が見込まれ、2025年度以上の売上を目指す
- H-1337日本P3の開発計画は確定次第公表。米国データ活用可能性と日本規制要件への適合を千寿製薬と検討中
- 自社開発品で高い収益性を追求し、黒字化と収益の立ち上がり角度を急峻にすることを経営の優先事項と明言
- 資金面は第13回新株予約権(進捗率90.9%)の残額調達を推進、調達資金は全額成長投資に充当
ポジティブ要因
- DW-5LBT:ターゲット市場の米国リドカイン貼付剤市場は$295M(2025年)、類似先行品ZTlidoはNet Sales $52M(2024年)の実績があり、販売見込量が当初想定超過
- K-321:フックス角膜内皮変性症は既存治療薬がなく患者数は欧州約16百万人・米国約6百万人、製品大型化の可能性あり
- H-1337:1日1回点眼・眼圧下降6-7mmHg、競合ネタルスジル対比で副作用面に優位性の可能性。千寿製薬との提携でオプション行使後、各マイルストーンの合計最大60億円の受領の可能性
- DWR-2206:P2で安全性主要評価項目を達成、有効性(矯正視力・角膜厚改善)も示唆。凍結製剤の優位性を持ち、競合ビズノバは市場予測として患者数160人・予測販売額約15億円(ピーク:6年目)が示されている
- H-1129:オーファン指定申請を検討中、効率的な開発(小規模試験)が可能な領域
懸念事項・リスク
- 売上高の通期予想進捗率11.0%と低位。米国DW-1002契約延長が不成立の場合、追加の売上減少リスク
- DW-5LBTのTerrain社との正式契約締結が遅延中(当初7月15日期限を延長)。上市スケジュールへの波及リスク
- 手元流動性は現預金のみ986百万円(有価証券なし)、年間研究開発費780百万円を考慮すると資金余力に留意が必要
- H-1337の日本P3試験は開発計画未確定。非臨床試験・治験薬製造・PMDA相談等の各ステップに時間を要する可能性
- 代表取締役社長の持株比率が12.11%→9.00%に低下(新株発行による希薄化が主因とみられるが動向に注意)
- グロース市場の上場維持基準引き上げ(2030年)への対応として時価総額倍増以上が必要
業績ハイライト
2026年12月期2Q累計の連結売上高は33百万円(前年同期比▲80.9%)、DW-1002欧州特許満了に加え、米国ロイヤリティの計上見送り(契約延長協議中)が影響。営業損失▲312百万円(前年同期▲309百万円)と損失水準は前年並み、研究開発費217百万円(同▲31.7%)の減少が販管費全体を抑制。中間純損失は▲323百万円。
主要業績
| 項目 | 2Q実績 | 前年同期比 | 通期予想 | 進捗率 |
|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 33百万円 | ▲80.9% | 300百万円 | 11.0% |
| 研究開発費 | 217百万円 | ▲31.7% | 780百万円 | 27.9% |
| 営業損失 | ▲312百万円 | ▲3百万円 | ▲780百万円 | ― |
| 経常損失 | ▲322百万円 | ▲6百万円 | ▲800百万円 | ― |
| 親会社株主帰属中間純損失 | ▲323百万円 | ▲6百万円 | ▲800百万円 | ― |
- 現預金: 1,581百万円(前期末比▲128百万円)
- 手元流動性(現預金のみ): 986百万円
- 第13回新株予約権調達進捗率: 90.9%(1-6月調達額49百万円)
- 開発後期品(P3以降): 5品目
- 時価総額: 42億円(2026年6月末)
Q&A 一覧
- Q: DW-5LBTについて、テラインとの本契約が長引いているが、第4四半期の上市というターゲットに変更はないか。A: その通り、変更はない。
- Q: 説明資料11ページの今後の売上高推移の記載で、上市品のロイヤリティ終了により2026年、2027年は売上減少とあるが、2027年は2026年からさらに減るという意味か、2025年に比べて2026年、2027年が減るという意味か。A: 2025年に比べて減るだろうという意味である。
- Q: そうすると2027年の売上予想はまだ出しにくいということか。A: 今の時点では困難なところがある。ただ分かっているのは2025年に比べて、既上市品のロイヤリティは25年よりは26年、27年は少ないであろうということを見込んでいるということである。
- Q: DW-5LBTが上市されて当初の想定よりも売上が高まるだろうということで本契約の締結が長引いているが、2027年の成果配分金の収入にも期待が持てるという意味合いか。A: 論理的にはそうなるが、具体的にはメドレックスとテラインとの契約内容に依存する。メドレックスの売上や利益が上がったとしても、当社とメドレックスとの間の契約の計算式が別にあるので、そこによる。ただし論理的には全体のボリュームが増えれば配分金が増えるというのはその通りである。
- Q: 2028年以降は2025年よりも売上が高まる可能性があるという趣旨の発言だったか。A: 年度ベースで毎年売上を上げるような努力をしていくので、V字回復のようなものができればいいと思っているが、合理的に考えて2027年までは減少するであろうと想像している。
- Q: BBGの特許存続地域は今は米国だけか。A: その通りである。
- Q: このロイヤリティの契約延長が締結されれば、2026年だけでなく2027年以降もロイヤリティ収入が得られるのか。A: 売上がある前提だが、その通りである。
- Q: 契約延長の交渉は今年中に契約されれば、その契約と同時に今年の1月からの分が一挙に売上に立ってくるのか。A: その通りである。
- Q: DW-1002の今期中の申請という計画に変更はないか。A: 今のところ変更は考えていない。
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