2Q決算を踏まえた評価点
減収140百万円に対し販管費を118百万円圧縮し、営業損失は▲312百万円と前年同期▲309百万円からほぼ横ばいに抑制。緑内障治療剤「H-1337」で千寿製薬とのオプション契約締結と194百万円の出資受入れ、フックス角膜内皮変性症「K-321」のグローバル第Ⅲ相2試験の観察期間完了と、後期パイプラインの節目が上期に集中して進捗。
- 研究開発費217百万円(前年比▲31.7%)、その他販管費128百万円(同▲12.1%)でコスト構造をコントロール
- H-1337は千寿製薬と日本・アジア等のオプション契約を締結、194百万円の第三者割当出資を受入れ日本開発優先へ転換
- K-321は残る1試験の観察期間を3月に完了し2試験ともデータ解析段階へ、2027年申請計画に前進
- DW-5LBT(Bondlido)は米Terrain社と販売提携で基本合意、2026年第4四半期上市を目標
- 自己資本比率68.7%(前期末66.1%)へ上昇、継続企業の前提に関する注記は該当なし
2Q決算を踏まえた懸念点
売上高33百万円(前年比▲80.9%)は通期計画300百万円に対し進捗11.0%(会社開示)で、DW-1002のロイヤリティ計上が契約延長協議の妥結時期に依存する構図。営業CFは▲343百万円(前年同期▲211百万円)へ流出が拡大し、拘束性預金595百万円の預入を含む投資CF▲601百万円により現金及び現金同等物は986百万円(前期末比▲723百万円)へ減少。
- 売上高33百万円はグラアルファのみの計上、DW-1002ロイヤリティは契約延長協議中でゼロ
- 営業損失・マイナス営業CFの継続により継続企業の前提に重要な疑義を生じさせる事象等が存在(会社は重要な不確実性なしと認識)
- 期中平均株式数は44,764千株→55,719千株(+24.5%)、増資・新株予約権行使に伴う希薄化が継続
- 通期予想にDW-5LBT売上は「合理的な見通しが困難」として非計上、上市時期は2026年第4四半期で収益寄与は限定的
- H-1337米国開発は日本の進捗を踏まえ開始時期を再検討、米国P3の時間軸が後退
注目点/今後確認したいポイント
- DW-1002のDORC社とのライセンス契約延長条件の妥結時期。1-6月分の米国ロイヤリティは契約締結時に一括計上予定であり、通期売上300百万円達成の鍵。
- H-1337日本第Ⅲ相の試験計画確定とPMDA対面助言の進捗。千寿製薬のオプション行使がライセンス契約に移行する条件も焦点。
- DW-5LBTの独占販売ライセンス契約の正式締結と上市タイミング。メドレックスからの成果分配金がベース収益をどこまで補うか。
- DW-1002契約延長協議の争点と米国ロイヤリティ一括計上の想定時期
- 通期売上高300百万円の内訳、特にDW-1002日本マイルストーン収入の確度
- DW-5LBT成果分配金の算定枠組みと2027年以降の収益寄与規模
- H-1337日本P3の試験規模・費用負担と米国P2bデータ活用の可否
- 第13回新株予約権(進捗率90.9%)消化後の資金調達方針と希薄化許容度
主要業績ハイライト
| 勘定科目 | 数値 | 前年同期比 |
|---|---|---|
| 売上高 | 33百万円 | ▲80.9% |
| 売上原価 | -(前年同期17百万円) | - |
| 売上総利益 | 33百万円 | ▲78.7% |
| 販売費及び一般管理費 | 346百万円 | ▲25.5% |
| └ 研究開発費 | 217百万円 | ▲31.7% |
| └ その他販管費 | 128百万円 | ▲12.1% |
| 営業損失 | ▲312百万円 | 前年同期▲309百万円 |
| 経常損失 | ▲322百万円 | 前年同期▲316百万円 |
| 親会社株主に帰属する中間純損失 | ▲323百万円 | 前年同期▲316百万円 |
| EPS | ▲5.80円 | 前年同期▲7.08円 |
| 営業CF | ▲343百万円 | 前年同期▲211百万円 |
| 期中平均株式数 | 55,718,650株 | +24.5% |
- 売上高減少140百万円のうち、会社説明ではDW-1002の特許満了(米国以外)によるロイヤリティ減少が約45%。米国分の1-6月ロイヤリティは契約延長時に一括計上予定
- 売上総利益率100.0%(当レポート試算)。当中間期の売上原価は計上なし
- 営業外費用12百万円には支払利息6百万円、新株発行費4百万円を含む
事業セグメント別の業績
創薬事業の単一セグメントであり、セグメント情報の記載は省略。売上高はロイヤリティ収入が中心で、当中間期は上市品のうちグラアルファ配合点眼液のみが計上対象。
セグメント別業績表
| セグメント名 | 売上高 | 前年同期比 | 営業利益 | 前年同期比 | 利益率 |
|---|---|---|---|---|---|
| 創薬事業(単一セグメント・全社) | 33百万円 | ▲80.9% | ▲312百万円 | 前年同期▲309百万円 | ▲944.3% |
(利益率は営業損失÷売上高の当レポート試算)
- グラアルファ配合点眼液(リパスジル/ブリモニジン、日本・アジア):国内およびアジア地域で販売が順調に推移し当中間期売上の計上源。2025年7月タイ、12月マレーシア、2026年1月シンガポールと上市国が拡大
- K-321(フックス角膜内皮変性症、米欧):グローバル第Ⅲ相2試験の観察期間が3月に全完了、興和にて解析・申請準備。当社の資金負担なしで上市後ロイヤリティを受領する構造
- DW-5LBT(帯状疱疹後神経疼痛、米国):Terrain社との協議で販売見込み量が当初想定を上回る見通しとなり契約条件を見直し、2026年第4四半期上市を目標
- DW-1002/TissueBlue(内境界膜染色、米国):DORC社とのライセンス契約が2025年12月に満了し、特許存続地域の延長条件を協議中のためロイヤリティ計上なし
- グラナテック(リパスジル、日本・海外):日本は2024年9月にロイヤリティ受領期間が終了、海外上市国も2025年で終了し当中間期の寄与は消失
- H-1337米国開発:日本開発優先への方針転換に伴い米国第Ⅲ相の開始時期を再検討中
業績予想比の進捗率
売上高進捗率11.0%(会社開示)は、DW-1002の米国ロイヤリティ1-6月分が契約延長合意時に一括計上される予定であること、およびDW-1002日本のマイルストーン収入を通期計画に織り込んでいることから、下期偏重の計画構造。損失面は経常損失▲322百万円が通期計画▲800百万円に対し40.3%(当レポート試算)、研究開発費進捗27.9%(会社開示)で会社は「概ね計画どおり」と説明しており、通期の研究開発費780百万円は下期に加速する前提。
| 勘定科目 | 数値 (第2四半期累計) | 通期計画 | 進捗率 |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 33百万円 | 300百万円 | 11.0% |
| 研究開発費 | 217百万円 | 780百万円 | 27.9% |
| 営業損失 | ▲312百万円 | ▲780百万円 | 40.1% |
| 経常損失 | ▲322百万円 | ▲800百万円 | 40.3% |
| 親会社株主に帰属する純損失 | ▲323百万円 | ▲800百万円 | 40.4% |
(売上高・研究開発費の進捗率は会社開示、損失3項目は当レポート試算)
業績予想の変更有無
2026年2月13日公表の通期連結業績予想(売上高300百万円、営業損失▲780百万円、経常損失▲800百万円、親会社株主に帰属する当期純損失▲800百万円)から変更なし。売上進捗が11.0%にとどまる一方で計画を据え置いており、DW-1002の契約延長妥結とマイルストーン収入の下期計上が前提となる。
株主還元への言及
2025年12月期は無配、2026年12月期も期末0.00円・年間0.00円の予想で据え置き。配当予想の修正はなく、自己株式取得の新方針に関する開示もない。期末自己株式数は11,387株(前期末286株)で、譲渡制限付株式報酬に伴う端数処理等の範囲。研究開発への資源投入を優先する局面が継続。
財務状況
自己資本比率68.7%と前期末66.1%から改善し、有利子負債583百万円に対して現金及び預金1,581百万円を保有するネットキャッシュ状態を維持。研究開発の先行支出により手元資金は減少基調にあり、第三者割当・新株予約権行使による資本性資金で補填する構図が続く。
- 主要数値
- レバレッジ指標
| 勘定科目 | 数値 | 補足情報 |
|---|---|---|
| 総資産 | 2,049百万円 | 前期比▲5.5% |
| 現金及び預金 | 1,581百万円 | 前期比▲7.5% |
| └ 現金及び現金同等物 | 986百万円 | 拘束性預金595百万円を除く |
| 売掛金 | 96百万円 | 前期比+1.8% |
| 貯蔵品 | 128百万円 | 前期比+47.8%、H-1337関連の増加 |
| 自己資本 | 1,408百万円 | 前期比▲1.8% |
| 有利子負債 | 583百万円 | 前期末605百万円 |
| └ 1年内返済予定の長期借入金 | 154百万円 | 前期末99百万円 |
| └ 長期借入金 | 429百万円 | 前期末506百万円 |
| EBITDA | ▲309百万円 | 営業損失▲312百万円+減価償却費3百万円(当レポート試算) |
足許四半期中の主要発表
過去1年間の大量保有報告/重要提案
- 日髙有一: 11.07%→9.00%(2026/05/13) - 代表取締役社長として安定株主・長期保有目的、重要提案行為等は該当なし
- 日髙有一: 12.11%→11.07%(2026/01/27) - 同上(安定株主として長期保有)
- SBI証券: 5.49%→4.45%(2025/12/04) - 証券業務に係る商品在庫としての保有
- SBI証券: 7.28%→5.49%(2025/10/21) - 証券業務に係る商品在庫としての保有
- SBI証券: 11.38%→7.28%(2025/10/02、短期大量譲渡) - 証券業務に係る商品在庫としての保有、重要提案行為等は該当なし
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