マクアケ 3Q 決算速報

取扱高・売上高・営業利益いずれも四半期過去最高を更新、プロジェクト単価+22%が成長を牽引し中計1年前倒し達成が視野に

配信日2026年7月28日 21:54 JST

3Q決算を踏まえた評価点

3Q累計の営業利益844百万円(前年比+101.0%)と倍増、通期計画上限800百万円を3Q時点で超過した。取扱高は四半期で6,216百万円と過去最高を記録し、プロジェクト単価188万円(同+22.2%)の上昇がトップライン成長の主因。売上高の伸長に対し販管費増が限定的にとどまり、オペレーティングレバレッジが効き始めた段階と評価。

  • 3Q単体の取扱高6,216百万円(前年比+27.2%)、四半期過去最高。歴代最高額プロジェクト(XGIMI「Elfin Flip」、Rokid AIグラス)の連続創出が寄与
  • 3Q累計営業利益率19.2%(前年比+6.7pt)。売上総利益率は累計73.0%と前年75.5%から▲2.5ptだが、広告配信代行の拡大によるミックス変化が主因であり粗利額は+26.8%
  • 月次プロジェクト単価188万円(前年比+22.2%)は過去最高を更新。大型案件のキュレーター支援体制強化と広告配信代行の利用拡大が単価押上げに寄与
  • Makuake STORE楽天市場店が「楽天ショップ・オブ・ザ・マンス」受賞、取扱商品数400超。Growth領域の拡販支援が実績として顕在化
  • アクセスUU 1,187万人(前年比+32.6%)、会員数354万人(同+11.4%)。大型プロジェクトを起点にしたプラットフォームの集客力向上

3Q決算を踏まえた懸念点

3Q単体の売上総利益率72.4%は直近4四半期で最低水準。広告配信代行売上の構成比上昇はテイクレートの構造的低下圧力となりうる。また、大型プロジェクトへの依存度が高まっており、再現性の持続が焦点。

  • テイクレート27.9%(前四半期29.1%、前年比▲1.3pt)。超大型プロジェクト向けのフィー調整が要因とされるが、恒常化すれば収益性に影響
  • 応援購入件数332,336件(前年比▲6.5%)。単価上昇で金額は伸長するも購入件数は減少、サポーター1人当たり購入頻度の低下リスク
  • 実行者リピート率60.9%(前年比▲1.1pt)、リピート応援購入率71.6%(同▲2.4pt)。新規獲得は進むがリピート定着構造強化は来期以降に持ち越し
  • 減損損失50百万円を計上(前年4百万円)。無形固定資産168百万円減少と合わせ、開発投資の回収性に留意
  • 4Q先行投資の一部が3Qから繰り越しとなっており、4Q営業利益は前年同期並み(27百万円水準)にとどまる見込み

注目点/今後確認したいポイント

  • 大型プロジェクトの再現性。Rokid・XGIMIクラスの数億円規模案件が継続的に創出されるかがプロジェクト単価維持の鍵。パイプラインの定量的な可視化を確認したい
  • Growth・Plan領域(Makuake STORE for ECモール、Makuakeインサイト)の売上構成比は全体の5%未満にとどまる。ストック型収益への転換スピードと収益貢献時期の見極めが必要
  • 中計(2025年9月期〜2027年9月期)の1年前倒し達成を示唆しており、次期中計の定量目標とM&A方針が今後の株価評価の焦点
経営陣への論点
  • 広告配信代行売上の構成比推移とテイクレートへの影響の定量的見通し
  • プロジェクト単価上昇の持続性と大型案件パイプラインの現況
  • Makuakeインサイトの有料導入社数・ARR規模の開示方針
  • Makuake STORE for ECモールの黒字化時期と取扱高の中期目標
  • TikTok Shop連携の進捗と海外EC展開の具体的スケジュール
  • 応援購入件数の前年比減少が続く中でのサポーター活性化策
  • 4Q先行投資の具体的な内訳と期待リターンの定量化
  • 次期中計における売上高・営業利益の定量レンジ
  • 減損損失50百万円の対象資産と追加減損リスクの有無
  • 配当開始の検討時期および株主還元方針の見直しタイムライン

主要業績ハイライト

勘定科目数値前年同期比
取扱高17,014百万円+31.1%
売上高4,392百万円+31.1%
売上原価1,185百万円+44.6%
売上総利益3,206百万円+26.8%
販管費2,362百万円+12.0%
営業利益844百万円+101.0%
経常利益848百万円+100.2%
四半期純利益683百万円+77.3%
EPS53.64円+77.3%
潜在株式調整後EPS53.49円+77.2%
月中アクティブプロジェクト件数1,055件+2.5%
月次プロジェクト単価188万円+22.2%
テイクレート(3Q単体)27.9%▲1.3pt

売上高・営業利益ともに前年比+30%超・+100%超の高成長。売上原価の伸び率が売上高を上回る点はミックス変化(広告配信代行の拡大)に起因するが、販管費の伸びが+12.0%に抑制されたことで営業レバレッジが顕著に発現。

事業セグメント別の業績

当社は応援購入サービス事業の単一セグメントのため、セグメント別開示は行われていない。サービス構成としてはMakuake(Debut)を中核に、広告配信代行、Makuake STORE / STORE for ECモール(Growth)、Makuakeインサイト(Plan)等の付随サービスで構成。広告配信代行売上は3Q単体322百万円(前年比+51.9%)、全体売上高に占める比率は約20%と拡大傾向。

セグメント別業績表

セグメント名売上高前年同期比営業利益前年同期比利益率
応援購入サービス事業(全社)4,392百万円+31.1%844百万円+101.0%19.2%
好調な事業
  • 広告配信代行:3Q単体売上高322百万円(前四半期比+28.3%)。大型プロジェクト実行者の利用拡大が牽引、プロジェクト当たり単価向上の主因の一つ
  • AIガジェット/高機能家電領域:Rokid AIグラス(6.4億円)、XGIMI Elfin Flip(7.7億円)等、数億円規模の歴代最高額プロジェクトが連続創出。プロジェクト単価188万円への押上げに直結
  • Makuake STORE for ECモール:楽天市場店が「楽天ショップ・オブ・ザ・マンス」受賞、取扱商品数400超。楽天市場内特設ページ「Diggly」での商品掲載も開始
不調な事業
  • 応援購入件数ベースの取引:3Q単体332,336件(前年比▲6.5%)。単価上昇の裏側で購入件数は減少しており、中小規模プロジェクトの成約数が伸び悩み

業績予想比の進捗率

3Q累計の売上高進捗率81.3%は通期計画に対して高い水準。営業利益は通期計画上限800百万円を既に超過しており、4Qに先行投資を積み増す計画があるものの、上限超過の蓋然性が高い。前年3Q累計の通期進捗率(売上高73.2%、営業利益93.9%)と比較しても上回っており、計画達成は確実視される局面。

勘定科目数値(3Q累計)通期計画進捗率
売上高4,392百万円5,400百万円81.3%
営業利益844百万円670〜800百万円105.6〜126.0%
経常利益848百万円670〜800百万円106.0〜126.6%
純利益683百万円590〜700百万円97.6〜115.8%
  • 家電・ガジェット系プロジェクトは年末商戦を見据えた4Q(7-9月)にも掲載が活発化する傾向があり、4Qの取扱高は例年高水準を維持。ただし今期は先行投資の4Q集中により営業利益は前年同期(27百万円)並みにとどまる見込み

業績予想の変更有無

今回の3Q決算発表時点での業績予想修正はなし。2026年4月28日に公表した修正予想(売上高5,400百万円、営業利益670〜800百万円)を据え置き。3Q累計で営業利益が通期計画上限を超過しているが、4Qに先行投資(事業成長投資の3Qからの繰越分含む)を実施するため、修正は行わない判断。

株主還元への言及

2026年9月期の配当予想は年間0.00円(無配)を継続。成長過程にあることから内部留保を優先し、事業規模拡大や収益力強化に向けた投資を優先する方針を堅持。配当実施の時期は未定。

財務状況

実質無借金経営を維持し、自己資本比率67.1%と健全な水準を確保。プロジェクト預り用預金の増加に伴い総資産が膨張したものの、対応する預り金増加と相殺され、実質的な財務体質は安定。

  • 主要数値
  • レバレッジ指標
勘定科目数値補足情報
現金及び預金5,460百万円前期末比+804百万円(+17.3%)
プロジェクト預り用預金2,166百万円前期末比+853百万円(+65.0%)
売掛金613百万円前期末比+113百万円(+22.8%)
流動資産合計8,357百万円前期末比+1,767百万円
固定資産合計679百万円前期末比▲179百万円
└ 無形固定資産562百万円前期末比▲168百万円
総資産9,037百万円前期末比+1,588百万円(+21.3%)
預り金2,181百万円前期末比+870百万円(+66.4%)
自己資本6,061百万円前期末比+683百万円(+12.7%)
EBITDA998百万円営業利益844百万円+減価償却費154百万円

決算発表と同時に出たニュース

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過去1年間の大量保有報告/重要提案

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