マクアケ 3Q 決算プレビュー

ガジェット大型案件の連続獲得と付随サービス伸長の持続性、下期の戦略投資配分が焦点

配信日2026年7月24日 15:30 JST

サマリー

2Q累計で売上高は通期計画の52.1%、営業利益は計画レンジ下限の84.8%に到達しており、上期の業績モメンタムは想定を上回る。3Qでは、歴代1位を連続更新した大型ガジェット案件のGMV寄与が本格化するタイミングにあたり、取扱高成長の加速度合いが最大の確認ポイントとなる。一方、会社は中期経営計画の早期達成に向けた先行投資を下期に集中させる方針を明示しており、利益面では投資執行のタイミングと規模が計画レンジ内のどこに着地するかを見極める必要がある。キュレーターによる単価向上支援、Makuake STORE for ECモールの販路拡大、広告配信代行など、プラットフォーム収益の多層化が「量」と「質」の両面で進展しているかが、成長の持続性を測る鍵となる。

翌四半期の注目ポイント

注目点と焦点示唆

取扱高成長3Q累計GMVの前年同期比成長率

2Q累計GMVは前年比+33.5%の10,797百万円。Rokid・XGIMIの歴代1位更新案件が3Q計上に入るため、+30%超の成長率維持が確認できれば通期売上計画5,400百万円の超過余地が拡大

プロジェクト単価プロジェクト当たり応援購入金額の推移

2Qではキュレーター支援と広告配信代行の利用拡大で単価が向上。高価格帯ガジェット案件の構成比上昇が継続するか、ジャンル偏重リスクの有無も含めて確認

付随サービス売上広告配信代行・Makuake STORE for ECモールの売上構成比

広告配信代行が売上成長を牽引。楽天市場店の受賞に見られるECモール事業の立ち上がりが収益多層化の進捗指標となる

先行投資の執行状況販管費の前年同期比増減率と営業利益率

2Q累計の営業利益率は20.2%(前年同期12.8%)。会社は下期に先行投資を集中する方針で、3Q単独の販管費増加幅と利益率水準が計画レンジ670~800百万円のどこに着地するかの分水嶺

資本効率・中計進捗ROE水準と中期経営計画KPIの開示

2Q末の自己資本5,861百万円に対し年間純利益590~700百万円で、当レポート試算のROEは10.1%~11.9%。中計の早期達成に向けた投資方針と株主還元の方向性も注目

大型案件パイプライン歴代上位案件の獲得動向と新規ジャンル開拓

6月にRokid→XGIMIと歴代1位が連続更新。ガジェット依存度の高まりに対し、食品・アパレル等他ジャンルの優良案件獲得状況がプラットフォームの裾野拡大を測る指標

前回決算(2026年9月期 2Q決算)を踏まえた主要論点

2Q累計の売上高は2,812百万円(+37.2%)、営業利益は568百万円(+117.2%)と、期初計画を上回るペースで着地した。通期業績予想を上方修正し、営業利益はレンジ形式(670~800百万円)で開示。中期経営計画の早期達成を見据えた下期の戦略投資方針が示されており、3Q以降は「成長投資と利益のバランス」が中心論点となる。

1. 取扱高の成長持続性とジャンル構成

  • 前期: 2Q累計GMV 10,797百万円(前年比+33.5%)、家電・ガジェットが牽引
  • 今期確認: 3Q単独でのGMV成長率と、ジャンル別構成比の変化
  • 注目指標: 3Q累計GMVの前年同期比成長率が+30%を維持できるか
2Q累計のGMVが前年比+33.5%の10,797百万円に達し、売上成長率+37.2%を牽引した。家電・ガジェットジャンルの大型案件が取扱高成長を主導する構造が鮮明化しており、3Q以降もこの勢いが継続するかが業績予想の信頼性を左右する。

2. 営業利益率と下期先行投資の規模感

  • 前期: 2Q累計営業利益568百万円、営業利益率20.2%(前年同期12.8%)
  • 今期確認: 3Q単独の販管費増加額と営業利益率水準
  • 注目指標: 通期営業利益670~800百万円に対する3Q累計進捗率(当レポート試算では下期OP 102~232百万円が計画含意)
2Q累計の営業利益率は20.2%と前年同期の12.8%から+7.4pt改善。売上原価率は26.7%(前年23.5%)と広告配信代行の拡大に伴い上昇したが、販管費率の抑制(63.8%→53.2%、前年対比▲10.6pt改善)が大幅増益の主因。会社は下期に中計早期達成のための先行投資を集中する方針を明示しており、3Qの販管費動向が通期利益レンジの着地を決定づける。

3. 広告配信代行サービスの収益寄与

  • 前期: 広告配信代行の利用拡大により売上高成長率(+37.2%)がGMV成長率(+33.5%)を上回る
  • 今期確認: 広告配信代行の利用率とテイクレートの推移
  • 注目指標: 売上高成長率とGMV成長率の乖離幅(当レポート試算では2Q累計テイクレート約26.0%、前年同期約25.4%)
広告配信代行は、応援購入金額最大化を目指すプロジェクト実行者の利用が拡大し、付随サービスの売上伸長を牽引。売上原価率の上昇(+3.2pt)は主にこのサービスの構成比拡大を反映したものと推察される。プラットフォーム手数料に加え、広告代行の収益が加算されることで売上成長率がGMV成長率を上回る構造が確立されつつある。

4. Makuake STORE for ECモールの事業拡大

  • 前期: 楽天市場店が「楽天ショップ・オブ・ザ・マンス」アウトドア・レジャー部門を受賞
  • 今期確認: ECモール事業の売上規模と取扱商品数の拡大ペース
  • 注目指標: ECモール経由売上の全体売上構成比と、プロジェクト終了後の継続販売転換率
楽天市場・Yahoo!ショッピング・TikTok Shopへの出店・販売代行を行うMakuake STORE for ECモールは、2025年の楽天市場出店以降、取扱商品数400超・売上数十倍に拡大。プロジェクト終了後の継続販売を支援するリカーリング型収益モデルとして、プラットフォームの付加価値を高める戦略的位置づけにある。

5. 財務基盤とキャッシュ創出力

  • 前期: 営業CF 809百万円(前年同期比+517百万円)、投資CF ▲24百万円
  • 今期確認: 下期先行投資の具体的な配分先(人材、マーケティング、システム開発等)
  • 注目指標: 3Q累計の営業CF水準とフリーCFの推移
2Q末の現金及び現金同等物は6,754百万円(前期末比+785百万円)。営業CFは809百万円(前年同期291百万円)と大幅に改善し、無借金経営を維持。自己資本比率は71.3%と高水準を保つ。投資CFは▲24百万円と前年同期(▲113百万円)から縮小したが、下期の先行投資方針を踏まえると、3Q以降の投資CF増加とその内容が資本配分戦略の方向性を示す。

今期中の主要な適時開示

  • 2026/06/30
    XGIMI家庭用プロジェクターが応援購入総額6億3,688万円で歴代1位を再更新 - 同月のRokid超えとなる歴代1位の連続更新で、高価格帯ガジェット案件のGMV押し上げ効果が3Q業績に直接寄与する見込み。 家庭用プロジェクターXGIMI「Elfin Flip 4K」「Elfin Flip Laser」が応援購入総額6億3688万円を突破し、「Makuake」歴代応援購入金額1位を更新
  • 2026/06/25
    SB C&Sとの体験型ポップアップ「Makuake GINZA TOUCH LOUNGE」開催発表 - ソフトバンク銀座でガジェット体験イベントを開催。オンライン応援購入からリアル体験・販路拡大へのOMO戦略を推進。 体験型ポップアップ「Makuake GINZA TOUCH LOUNGE」を マクアケとSB C&Sが7月9日〜17日にソフトバンク銀座で開催
  • 2026/06/01
    Rokid スマートAIグラスが応援購入総額6億3,673万円で歴代1位を更新 - サポーター7,413人を集めた大型案件。AIグラスという新カテゴリでの歴代1位は、ガジェット以外のテクノロジー領域への拡張可能性を示唆。 AIグラスの世界的リーディングカンパニー、Rokid inc.による「Rokid スマートAIグラス」のプロジェクトが、6億3,673万円を突破し、「Makuake」歴代応援購入金額1位を更新
  • 2026/05/29
    Makuake STORE楽天市場店が「楽天ショップ・オブ・ザ・マンス」受賞 - 出店当初比で売上数十倍、取扱商品数400超に拡大。Makuake後の継続販売支援事業の成長を裏付ける。 「Makuake STORE 楽天市場店」が「楽天ショップ・オブ・ザ・マンス」2026年4月度のアウトドア・レジャー部門を受賞!

前四半期の着地(2026年9月期 2Q実績)

マクアケは「応援購入」というコンセプトのもと、新商品・新サービスのテストマーケティングプラットフォームを運営。プロジェクト実行者(事業者)とサポーター(生活者)をマッチングし、取扱高に連動した手数料収入を主たる収益源とする。付随サービスとして広告配信代行、安心システム制度、Makuake STORE、Makuake STORE for ECモール、Makuakeインサイト、Makuake SHOPを展開し、プラットフォーム収益の多層化を推進。2Q決算と同時に通期業績予想を上方修正し、特に営業利益は期初計画比+67.5%~+100.0%と大幅に引き上げた。

項目金額前年同期比会社計画比備考
売上高2,812百万円+37.2%進捗率52.1%家電・ガジェット案件と広告配信代行が牽引
営業利益568百万円+117.2%進捗率71.0%~84.8%販管費率▲6.8pt改善が主因
経常利益568百万円+116.4%進捗率71.0%~84.8%営業外損益は軽微
中間純利益483百万円+95.4%進捗率69.1%~81.9%減損損失20百万円を計上
EPS37.96円+95.3%--

通期計画に対する進捗率(売上高): 52.1%(前年同期の通期実績に対する進捗率:当レポート試算44.8%)

会社情報

  • 会社名
    : 株式会社マクアケ
  • 証券コード
    : 4479
  • 上場市場
    : 東京証券取引所 グロース市場
  • 決算期
    : 9月
  • 主要事業
    : 応援購入サービス「Makuake」の企画・開発・運営、広告配信代行、Makuakeインサイト・Makuake STORE for ECモール等の付随サービス提供
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