2Q決算を踏まえた評価点
累計売上高2,812百万円(前年比+37.2%)、営業利益568百万円(同+117.2%)と全項目で二桁増。取扱高が前年比+33.5%の10,797百万円に拡大し、プロジェクト単価向上と広告配信代行の伸長が利益率の改善を牽引した。
- 取扱高10,797百万円(前年比+33.5%)、月次プロジェクト単価163万円(同+17.8%)と単価主導の成長構造が明確化
- 営業利益率20.2%(累計)、2Q単体でも17.4%と黒字定着が鮮明。期初計画400百万円を既に上期で568百万円と超過達成
- テイクレート29.1%(2Q)と高水準を維持。広告配信代行売上が251百万円(2Q単体)に拡大し、付随サービスの収益貢献が加速
- 通期業績予想を上方修正(売上高5,400百万円/営業利益670~800百万円)、過去最高見込み。中計目標が概ね達成可能水準に到達
- 営業CF 809百万円(前年同期291百万円)と資金創出力が向上、現金同等物6,754百万円と潤沢なキャッシュポジション
2Q決算を踏まえた懸念点
QoQでは2Q単体の売上高1,349百万円(前四半期比▲7.8%)、営業利益234百万円(同▲29.9%)と季節性による減速が見られる。通期に3~4億円規模の先行投資を予定しており、利益予想にレンジ(670~800百万円)を設定した点は不確実性として留意が必要。
- 売上総利益率73.3%(2Q単体)、前年同期75.9%から▲2.6pt。広告配信代行比率の上昇に伴う原価増が構造的に利益率を押し下げ
- 実行者リピート率59.3%(前年比▲2.4pt)、リピート応援購入率70.7%(同▲2.6pt)と両面でリピート指標が低下傾向
- 掲載開始数1,224件(2Q単体)は前年比▲0.8%と横ばい。プロジェクト件数の伸びが限定的で、単価依存の成長構造にリスク
- 無形固定資産636百万円(前期末730百万円から▲93百万円)と減少傾向。減損損失20百万円も計上しており、開発投資の回収性を注視
- 通期に事業成長・組織開発で3~4億円の先行投資を予定、利益予想の下限670百万円と上限800百万円の幅が130百万円と広い
注目点/今後確認したいポイント
- 通期の先行投資3~4億円の内訳と執行タイミング。人件費・開発費・広告宣伝費の配分比率により3Q以降の利益水準が変動するため、投資の進捗と効果発現時期の見極めが焦点
- 月次プロジェクト単価163万円の持続性。家電・ガジェット領域の大型案件への依存度が高く、ジャンル偏重が続く場合の取扱高変動リスクを確認
- Makuake STORE for ECモールやMakuakeインサイト等の新規サービス(PDGサイクルのPlan/Growth領域)の収益貢献度。中期経営計画における売上高52億円・営業利益7億円の達成に向けたストック型収益の積み上がり具合
- 通期先行投資3~4億円の具体的な費目別内訳と優先順位
- 広告配信代行のテイクレート・利益率の水準と今後の推移見通し
- 実行者リピート率低下(59.3%)の要因分析と改善施策の具体性
- Makuakeインサイト及びMakuake STORE for ECモールの現時点での導入社数・売上規模
- 月次プロジェクト単価の上昇が家電・ガジェット以外のジャンルへ波及する可能性
- 中計目標(2027年9月期:売上高52億円/営業利益7億円)の修正時期と修正方針
- TikTok Shop連携の進捗と海外事業者プロジェクトの獲得状況
- ノジマ等リアル店舗連携「Makuake SHOP」の店舗拡大計画と収益インパクト
- 人員数(158名、前四半期比+8名)の採用計画と生産性指標
- 配当開始の検討時期と株主還元方針の見直しスケジュール
主要業績ハイライト
| 勘定科目 | 数値 | 前年同期比 |
|---|---|---|
| 取扱高 | 10,797百万円 | +33.5% |
| 売上高 | 2,812百万円 | +37.2% |
| 売上原価 | 749百万円 | +55.8% |
| 売上総利益 | 2,063百万円 | +31.5% |
| 販売費及び一般管理費 | 1,494百万円 | +14.3% |
| 営業利益 | 568百万円 | +117.2% |
| 経常利益 | 568百万円 | +116.4% |
| 税引前中間純利益 | 548百万円 | +101.2% |
| 中間純利益 | 483百万円 | +95.4% |
| EPS | 37.96円 | +95.3% |
| 潜在株式調整後EPS | 37.86円 | +95.3% |
| 月中アクティブプロジェクト件数 | 1,005件 | +2.8% |
| 月次プロジェクト単価 | 163万円 | +17.8% |
| テイクレート(2Q単体) | 29.1% | +0.9pt |
売上原価の増加率(+55.8%)が売上高増加率(+37.2%)を上回っており、広告配信代行売上の構成比上昇が原価率を押し上げている点に留意。一方、販管費の増加率は+14.3%に抑制されており、増収効果によるオペレーティングレバレッジが営業利益の大幅増益に寄与。
事業セグメント別の業績
| セグメント名 | 売上高 | 前年同期比 | 営業利益 | 前年同期比 | 利益率 |
|---|---|---|---|---|---|
| 応援購入サービス事業(全社) | 2,812百万円 | +37.2% | 568百万円 | +117.2% | 20.2% |
- 広告配信代行:2Q単体251百万円(前年比+55.0%)。キュレーターのサポート体制強化により、応援購入金額最大化を狙う実行者の利用が拡大
- 家電・ガジェットジャンル:AI搭載プロダクト(スマートAIグラス、AIテニスマシン等)が取扱高の成長を牽引。AI関連商品の応援購入総額は前年比3.5倍、サポーター数は同3.3倍に急増
- Makuake STORE for ECモール:楽天市場・Yahoo!ショッピング・TikTok Shopへの展開。楽天市場内新特設ページ「Diggly」への掲載開始で一般販売フェーズの露出拡大
- 掲載開始数:2Q単体1,224件(前年比▲0.8%)と伸び悩み。特にリピート実行者による掲載開始数726件(同▲4.7%)が減少し、新規獲得の好調で辛うじて横ばいを維持
- Makuake STORE(自社EC):売上の詳細開示はないが、売上総利益率の低下トレンド(73.3%、前年同期75.9%)は広告配信代行比率上昇が主因であり、高粗利のMakuake本体の相対的なシェア縮小を示唆
業績予想比の進捗率
売上高の通期計画5,400百万円に対し2Q累計2,812百万円(進捗率52.1%)と堅調。営業利益は期初計画400百万円に対し568百万円で既に超過達成(142.1%)。修正後計画の中央値735百万円に対しても77.3%と高進捗だが、通期に先行投資3~4億円を予定しており、利益計上は下期に抑制される見通し。
| 勘定科目 | 数値(2Q累計) | 通期計画 | 進捗率 |
|---|---|---|---|
| 取扱高 | 10,797百万円 | 20,700百万円 | 52.2% |
| 売上高 | 2,812百万円 | 5,400百万円 | 52.1% |
| 営業利益 | 568百万円 | 670~800百万円 | 71.0%~84.8% |
| 経常利益 | 568百万円 | 670~800百万円 | 71.0%~84.8% |
| 当期純利益 | 483百万円 | 590~700百万円 | 69.0%~81.9% |
- 2Q(1-3月)は営業日数が少なく、取扱高・売上高ともにQoQで減少する傾向。過去実績でも1Qから2Qにかけて売上高は▲5%~▲10%程度の季節的減少が確認される
- 3Q(4-6月)以降は営業日増加に伴い回復する傾向
業績予想の変更有無
2025年10月28日公表の期初予想に対し、上方修正を実施。取扱高の好調と厳格なコストマネジメントにより全項目で修正。利益はレンジ形式で開示し、通期の戦略的先行投資の規模に応じた変動を織り込んでいる。
- 売上高:従来4,763百万円→新5,400百万円(+13.4%)
- 営業利益:従来400百万円→新670~800百万円(+67.5%~+100.0%)
- 経常利益:従来403百万円→新670~800百万円(+66.3%~+98.5%)
- 当期純利益:従来355百万円→新590~700百万円(+66.2%~+97.2%)
- 修正理由:家電・ガジェットジャンルのプロジェクトが取扱高成長を牽引、広告配信代行サービスを中心とした付随サービス売上の伸長、厳格なコストマネジメントの徹底
株主還元への言及
2026年9月期の配当予想は年間0.00円(無配)を継続、修正なし。成長過程にあり内部留保を確保し事業拡大に向けた投資を優先する方針。配当実施時期は未定。
財務状況
実質無借金経営を維持し、自己資本比率71.3%と高水準。現金及び現金同等物6,754百万円と潤沢な手元流動性を確保しており、通期の先行投資を自己資金で賄える財務体質。
- 主要数値
- レバレッジ指標
| 勘定科目 | 数値 | 補足情報 |
|---|---|---|
| 現金及び現金同等物 | 6,754百万円 | 前期末比+785百万円(+13.2%) |
| 現金及び預金 | 5,070百万円 | 前期末比+414百万円 |
| プロジェクト預り用預金 | 1,684百万円 | 前期末比+370百万円 |
| 総資産 | 8,226百万円 | 前期末比+777百万円(+10.4%) |
| 自己資本 | 5,861百万円 | 前期末比+483百万円(+9.0%) |
| 有利子負債 | 0百万円 | 無借金経営 |
| 営業CF | 809百万円 | 前年同期291百万円 |
| 投資CF | ▲24百万円 | 前年同期▲113百万円 |
| 無形固定資産 | 636百万円 | 前期末730百万円から▲93百万円 |
| EBITDA | 670百万円 | 営業利益568百万円+減価償却費102百万円 |
決算発表と同時に出たニュース
足許四半期中の主要発表
- 2026/04/22楽天市場内の新特設ページ「Diggly」で「Makuake STORE 楽天市場店」取扱商品をストーリー文脈で掲載開始。一般販売フェーズの販路拡大施策 マクアケ、楽天と連携し「出会いと共感」を軸とした新たなお買い物体験を提案
- 2026/04/15「Makuakeインサイト」にAI機能を追加し、行動データ・応援コメント等から企画のヒントを整理・抽出。PDGサイクルのPlan領域強化 マクアケ、新商品開発支援ツール「Makuakeインサイト」にAI機能を搭載
- 2026/04/13企画(Plan)・デビュー(Debut)・拡販(Growth)を循環させる「PDGサイクル」強化を対外発表。一般販売市場で"残り続ける"支援領域の拡大を明確化 マクアケ、「PDGサイクル」へ深化
- 2026/02/19ノジマ首都圏2店舗で「Makuakeコーナー」を展開開始。オンライン発の新商品をリアル店頭での体験購買に接続 応援購入サービス「Makuake」、ノジマと連携して店頭での商品体験機会を創出
過去1年間の大量保有報告/重要提案
過去1年(2025年4月~2026年4月)の範囲で大量保有報告書・変更報告書の新規提出は確認されず。該当なし。
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