Welby 2Q 決算速報

疾患ソリューション売上が前年比+81%と急伸し全体売上+30.7%を牽引、下期の大幅売上偏重で通期計画達成の進捗確認が焦点

配信日2026年8月13日 20:17 JST

2Q決算を踏まえた評価点

疾患ソリューションサービスの新規PHRサービス受注が寄与し売上⾼は前年⽐+30.7%の376百万円と加速。製薬DX需要の取り込みと新規疾患領域におけるPHRプラットフォームの受注拡⼤が成⻑を⽀え、売上総利益率は67.9%(前年⽐▲1.6pt)と⾼⽔準を維持した。

  • 疾患ソリューション売上244百万円(前年比+81.2%)。製薬企業からの新規PHRサービス受注が増加し、PSP・ePRO領域で疾患カバレッジが拡大
  • 売上総利益255百万円(前年比+27.8%)。プラットフォーム開発投資により関連プロダクトの売上総利益率が向上
  • 親会社株主帰属純損失▲223百万円(前年▲243百万円)、1株当たり損失▲26.70円(前年▲29.44円)と損失幅が縮小
  • マイナポータル接続によるPHRプラットフォーム機能拡充、PMDA連携の患者向け医療情報プラットフォームを2026年4月に提供開始
  • かかりつけ医療機関33,927施設、アプリDL数約125万回と利用基盤が継続拡大

2Q決算を踏まえた懸念点

通期売上計画1,466百万円に対し2Q累計の進捗率は25.6%と低水準。過去実績では4Q偏重傾向があるものの、下期に1,090百万円(上期の約2.9倍)の売上計上が必要であり、計画達成のハードルは高い。自己資本比率6.7%と財務余力の乏しさにも留意が必要。

  • Welbyマイカルテサービス売上132百万円(前年比▲13.7%)。案件期ズレ・大型化による受注リードタイム長期化が影響
  • 営業損失▲256百万円(前年▲249百万円)と赤字幅が拡大。販管費512百万円(同+13.9%)の増加が売上増を上回る
  • 現金及び預金435百万円(前期末比▲275百万円)。短期借入金200百万円を新規調達するなど資金繰りへの注意が必要
  • 自己資本56百万円、自己資本比率6.7%(前期末20.9%)と財務基盤が脆弱化。利益剰余金▲2,657百万円と累損が拡大
  • 転換社債型新株予約権付社債317百万円が残存、希薄化リスクが継続

注目点/今後確認したいポイント

  • 通期売上計画1,466百万円の達成には下期に1,090百万円が必要。過去3期の下期売上構成比は59-65%であり、今期は下期に74%以上が求められるため、3Q以降の受注・売上計上パイプラインの具体性が最重要論点
  • 疾患ソリューションの製薬企業向けパイプラインの積み上がり状況と、Welbyマイカルテの期ズレ案件の下期回収見通し
  • 自己資本比率6.7%・現金435百万円の水準で、追加資金調達の必要性とそのタイミング・手法
経営陣への論点
  • 通期売上計画1,466百万円に対する下期パイプラインの内訳と受注確度
  • Welbyマイカルテの期ズレ案件の具体的な計上時期の見通し
  • 疾患ソリューションにおけるオンコロジー領域の売上貢献規模と中期的な成長ポテンシャル
  • 短期借入金200百万円の調達背景と今後の資金繰り計画
  • 転換社債型新株予約権付社債317百万円の転換進捗と今後の転換見通し
  • 保険者向けソリューション(ウィーメックス協業・FreeStyleリブレ活用事業)の収益貢献時期
  • 先行投資額98百万円の内訳と投資回収の時間軸
  • 営業損失▲30百万円の通期計画に対する下期黒字化のドライバー
  • 日本生命との資本業務提携における産業保健領域の進捗

主要業績ハイライト

勘定科目数値前年同期比
売上高376百万円+30.7%
└ 疾患ソリューションサービス244百万円+81.2%
└ Welbyマイカルテサービス132百万円▲13.7%
売上原価120百万円+37.4%
売上総利益255百万円+27.8%
販売費及び一般管理費512百万円+13.9%
営業損失▲256百万円-
経常損失▲257百万円-
親会社株主に帰属する中間純損失▲223百万円-
EPS▲26.70円-
売上総利益率67.9%▲1.6pt

前年同期は営業損失▲249百万円・経常損失▲250百万円・純損失▲243百万円であり、売上は+30.7%増収も販管費増により営業損失は▲6百万円拡大。一方、新株予約権戻入益18百万円の計上と非支配株主損失▲14百万円の発生により、親会社帰属純損失は前年比+19百万円の改善。

事業セグメント別の業績

当社グループはPHRプラットフォームサービス事業の単一セグメント。サービス区分として疾患ソリューションサービスとWelbyマイカルテサービスの2区分で開示。疾患ソリューションは製薬企業からの新規PHRサービス受注が寄与し+81.2%の急伸。Welbyマイカルテは案件期ズレと大型化による受注リードタイム長期化で▲13.7%の減収。

セグメント別業績表

セグメント名売上高前年同期比営業利益前年同期比利益率
PHRプラットフォームサービス事業(全社)376百万円+30.7%▲256百万円--
好調な事業
  • 疾患ソリューションサービス:売上244百万円(前年比+81.2%)。製薬企業の新薬プロモーションにおけるPSP・ePROニーズを捕捉し、生活習慣病に加え自己免疫疾患・希少疾患・オンコロジー等へ疾患領域が拡大
  • オンコロジー領域:製薬企業から新薬の症状・副作用モニタリングニーズが顕在化。マイカルテONCの契約医療機関増加により臨床実装が拡大
不調な事業
  • Welbyマイカルテサービス:売上132百万円(前年比▲13.7%)。案件の大型化に伴う受注リードタイム長期化と一部案件の期ズレが影響。需要自体は高いとの認識

業績予想比の進捗率

通期売上高1,466百万円に対する2Q累計進捗率は25.6%。過去3期(2023-2025年12月期)の上期売上構成比は35-45%であり、今期の25.6%は過去実績を下回る。通期営業損失▲30百万円の計画に対し、2Q時点で▲256百万円の損失を計上しており、下期に+226百万円の営業利益創出が必要。同社は4Q偏重の売上構造(2025年12月期4Q構成比40.1%)を有するが、計画達成には過去以上の下期集中が求められる。

勘定科目数値 (2Q累計)通期計画進捗率
売上高376百万円1,466百万円25.6%
営業利益▲256百万円▲30百万円-
  • 過去3期の四半期別売上構成比では4Qが39.8-43.7%を占め、顕著な下期偏重傾向。製薬企業の予算執行サイクルに連動し、年度末にかけて売上が集中する構造
  • 2025年12月期は2Qに26.3%の構成比を記録したが、3Qは14.6%に低下しており四半期ごとのブレが大きい

業績予想の変更有無

2026年2月24日公表の通期業績予想から変更なし。売上高1,466百万円(前期比+130.5%)、営業損失▲30百万円を維持。

株主還元への言及

2026年12月期の配当予想は中間0円・期末0円の無配を継続。累積損失の解消が優先課題であり、当面は配当実施の見通しなし。

財務状況

転換社債型新株予約権付社債の⼀部転換により資本⾦‧資本剰余⾦が各30百万円増加したが、中間純損失▲223百万円の計上により純資産は108百万円まで減少。短期借⼊⾦200百万円を新規調達し、運転資⾦を確保。

  • 主要数値
  • レバレッジ指標
勘定科目数値補足情報
現金及び預金435百万円前期末比▲275百万円
総資産844百万円前期末比▲210百万円
└ 流動資産合計593百万円前期末比▲284百万円
└ 固定資産合計250百万円前期末比+74百万円
自己資本56百万円前期末比▲164百万円
有利子負債合計535百万円短期借入金200+1年内返済長期借入金17+CB317
└ 短期借入金200百万円新規調達
└ 転換社債型新株予約権付社債317百万円前期末比▲60百万円(転換権行使)
利益剰余金▲2,657百万円前期末比▲223百万円

決算発表と同時に出たニュース

該当なし

足許四半期中の主要発表

  • 2026/05/14
    Welby運営の医薬品情報サイト「Kotokoto」に『家庭の医学』コンテンツの提供を開始。2026年4月開始の患者向け医療情報プラットフォームの価値向上に寄与 医薬品情報サイト「お薬のこと・病気のこと(Kotokoto)」にて、『家庭の医学』医療情報コンテンツの提供を開始!
  • 2026/05/15
    「WelbyマイカルテONC」等のePROを用いたがん患者モニタリングの臨床効果が国際学術誌に掲載。ePRO群で生存期間の有意延長を確認、オンコロジー領域のエビデンス強化 「WelbyマイカルテONC」等の症状関連ePROを用いたがん患者モニタリングの臨床効果が国際学術誌 International Journal of Clinical Oncology に掲載
  • 2026/06/03
    WelbyグループとウィーメックスがPHCホールディングス傘下で保険者向け「みなし健診」事業の協業を開始。健診DX・保険者向けサービス拡充の第一弾 Welbyグループとウィーメックス 保険者向け事業において新たな協業を開始

過去1年間の大量保有報告/重要提案

  • マイルストーン・キャピタル・マネジメント: 0%→19.93%(2025/12/04)→19.66%(2026/03/18) - 純投資目的、重要提案行為なし。第三者割当による転換社債型新株予約権付社債の引受に伴う新規取得(
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