HEROZ 通期 決算説明会速報

HEROZ ASK CoworkとAI Securityの2軸で12.8兆円市場に挑戦、実力値営業利益+108%の成長を次期FY27営業利益8億円へ接続

配信日2026年6月12日 20:20 JST

サマリー

FY26通期は売上高6,424百万円(+8.3%)、営業利益523百万円(+70.7%)で修正予想を超過して着地。M&A費用を除いた実力値営業利益は637百万円と前期比+108%の倍増。経営陣はFY27の成長ドライバーとしてHEROZ ASK Cowork(AI BPaaS、標的市場12.8兆円)とバリオセキュア完全子会社化によるAI Security Cowork(中堅・中小向けAIセキュリティBPO)の2軸を明示し、売上高68億円・営業利益8億円の計画を提示。ストラテジット売却・AKMグループ化によるポートフォリオ再編も完了し、AI BPaaSのフロントランナーを志向する事業構造の転換期に入った。

ポイント(決算の要点と成長アクション)

  • 経営戦略と市場認識
    • 生成AIを週1回以上利用する企業は7割超だが使いこなせている企業は約2割、残る8割がCoworkの標的市場
    • AI攻撃の自律化率80-90%、情シス専任不在100万社という構造的課題がAI Security需要を後押し
    • AI BPaaS領域でAutonomous Enterprise(業務完全自律化)を中長期ビジョンとして掲げる
  • 足元の事業進捗と要因
    • HEROZ ASK:4Q売上QoQ+27.8%、ARR2億円突破、顧客約430社、貢献利益ベースで単月黒字化達成
    • BtoB事業:通期売上+20.6%、4Q稼働案件数YoY+39.0%、稼働率改善で4Q売上原価比率▲3.5pt
    • AI Security事業:価格改定効果で通期売上+9.7%、セグメント利益+6.8%の増収増益
    • AIさくらさん:通期売上YoY+37.3%、稼働人数170名、日本のサービスイノベーション2025に選定
  • 戦略的な重要施策や変化点
    • バリオセキュア完全子会社化(株式交換)とストラテジット売却によるポートフォリオ再編完了
    • AKMコンサルティング(BAKUNAGE)子会社化で経理・労務・法務500項目を超えるバックオフィスBPOを取得
    • MCP対応によりNotion・Box・Slackと連携、AIエージェントの外部ツール自律呼び出しを実現
    • Pokémon Battle ScopeがPJCS2026で3年連続採用、世界的IPとの中長期パートナーシップが継続

今後の見通しと戦略

  • FY27通期予想は売上高6,800百万円(+5.8%)、営業利益800百万円(+52.9%)、EBITDA 1,300百万円(+26.7%)
  • 当期純利益はFY26株式売却益除外の実質ベースでYoY+82.2%増益の300百万円を見込む
  • HEROZ ASK Cowork(丸投げ型)とテンプレ利用型の2形態で展開、自己進化ループによりAIバックオフィスのデファクト化を志向
  • AI Security Coworkは侵入防御・被害最小化・運用代行の3領域構成、ランサム対策パッケージで中堅・中小へ面的拡販
  • 開発・マーケティング等の成長投資はFY26同水準で継続する方針
  • AIエージェント進化のロードマップとしてAutomatic Workflow→Agentic Workflow→Meta Agent(完全自律型)を提示

ポジティブ要因

  • HEROZ ASK解約率は4Q一時上昇(1.27%)も1Q見込みで1%未満に低下、定着が進行
  • AI Security事業の四半期解約率0.81%、28四半期連続1%以下を維持しストック収益基盤が堅固
  • 4Q EBITDA 306百万円は四半期ベースの過去最高を更新
  • リカーリング売上比率68.9%(+3.3pt)、ARR 4,633百万円(+11.0%)とストック型収益の構成比が上昇
  • 将棋ウォーズの累計対局数11億局超、プレミアムユーザー数は過去最高水準に到達
  • サイバー対処能力強化法の2026年度内本格運用がAI Security事業の追い風

懸念事項・リスク

  • AIX事業セグメント利益は先行投資によりYoY▲10.2%、成長投資と利益のバランスが焦点
  • BtoB事業の4Q偏重構造が継続しており、上期の業績進捗が市場の懸念材料となる可能性
  • のれん残高約18億円の償却負担が年間約1.7億円水準で継続
  • HEROZ ASK Cowork・AI Security Coworkともに新カテゴリー創出段階であり、市場浸透の不確実性
  • 営業外費用として暗号資産評価損30百万円を計上
  • FY27純利益はFY26株式売却益の剥落により表面上▲20.2%となる点に留意が必要

業績ハイライト

FY26通期の連結売上高は6,424百万円(+8.3%)、営業利益523百万円(+70.7%)で修正後業績予想を上回って着地。M&A関連費用114百万円を除いた実力値営業利益は637百万円(前期比+108%)。当期純利益はストラテジット株式売却益311百万円を含め376百万円で黒字転換を達成。

セグメント別業績

セグメント名売上高前年同期比セグメント利益前年同期比
AIX事業3,581百万円+9.8%696百万円▲10.2%
AI Security事業2,842百万円+6.6%929百万円+17.8%
  • ARR(年次経常収益): 4,633百万円(前期比 +11.0%)
  • リカーリング売上比率: 68.9%(前期比 +3.3pt)
  • リカーリング解約率(AI Security): 0.8%(前年同期末比 +0.1pt)
  • リカーリング解約率(HEROZ ASK): 1.3%(前年同期末比 ▲1.3pt)
  • HEROZ ASK ARR: 2億円(4月末時点)
  • HEROZ ASK累計契約顧客数: 約430社
  • BtoB累計取引社数伸び率: +30%(FY26)
  • 将棋ウォーズ累計対局数: 11億局超
  • AIさくらさん稼働人数: 170名
  • バリオセキュア ストック売上高比率: 87.6%
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