MIC 1Q 決算速報

Co.HUB拡大とPromOS導入加速で実質売上+17%増収、物流拠点増設と株主優待新設で攻めと還元を両立する決算

配信日2026年8月6日 21:10 JST

1Q決算を踏まえた評価点

郵券代の会計処理変更を調整した実質売上高は前年比+17.0%と3期連続の二桁増収を達成。DX基盤・物流基盤への先行投資を吸収しつつ営業利益+8.4%・四半期純利益+26.6%と利益成長を維持した点は評価に値する。

  • Co.HUBがドラッグストア業界(全国店舗の65%をカバー)に加え家電量販業界へ展開開始。顧客基盤の業界横断的拡大が確認された
  • PromOS導入決定社数35社(前年比+30%)、2027年3月期末までの契約確定38社と受注パイプラインが可視化
  • IT・サービス領域の売上が前年比+39%(649→901百万円)と急伸、デジタルメディア関連のサービス拡大が寄与
  • 売上総利益1,155百万円(前年比+11.9%)、付加価値額2,142百万円(同+15.6%)と増収が利益に転換
  • 株主優待制度を新設し配当性向40%+優待で最大総合利回り7.02%を実現、株主還元姿勢を明確化

1Q決算を踏まえた懸念点

実質売上+17.0%に対し営業利益率は10.3%(前年1Q実質ベース11.2%)と▲0.9pt低下。先行投資局面ゆえ合理的ではあるが、コスト増加の継続性と利益率回復のタイミングが焦点となる。

  • 一時費用として新ロジスティクスセンター契約費用2,600万円が発生し、売上原価率が実質ベースで65.8%(前年64.2%)に上昇。仕入・外注・運賃が前年比+19.5%と売上成長率を上回り、付加価値率は63.5%(同▲0.8pt)に低下
  • 実質売上+17.0%と比較すると販管費+13.6%(806百万円)と改善しているが、人材増員・給与増強約4,100万円が恒常費用として今後も利益を圧迫する構造
  • 短期借入金が710百万円→1,700百万円と約10億円増加。フルフィルメントセンター増設目的とはいえ、有利子負債の急増に伴い支払利息が687千円→3,761千円と5.5倍に拡大
  • フルフィルメント労務費の売上比率9.8%は前期4Q(10.8%)から改善も、前年1Q(8.6%)比では+1.2pt上昇しており、自動化投資の効果顕在化を要注視
  • 建設仮勘定761百万円増加(781→1,543百万円)と投資が先行しており、稼働開始後の減価償却費増が将来の利益率を押し下げるリスク

注目点/今後確認したいポイント

  • Co.HUBの家電量販業界への本格展開における初年度の顧客獲得ペースと、ドラッグストア以外の業界におけるビジネスモデル特許の競争優位性の持続性
  • 新ロジスティクスセンター(延床面積10,500坪→14,000坪に約30%拡大)の稼働開始時期と、拠点運営費約1億円のコストダウン効果が本格的にPLに反映される時期
  • PromOS導入社数の2Q以降の積み上げペースと、大手製薬メーカーへの導入(2026年7月開始)を含む新規業界からの収益貢献規模
経営陣への論点
  • Co.HUBの家電量販業界における初期導入チェーン数・メーカー契約社数の目標値
  • フルフィルメントセンター増設に伴う短期借入金10億円の返済スケジュールと長期借入への切替方針
  • 付加価値率の低下(64.3%→63.5%)の要因分解と改善施策のタイムライン
  • V/(BI+SR)=1.19を1.30へ引き上げるための具体的なマイルストーンと達成時期
  • PromOS導入社数の中期目標(3年後・5年後)と1社あたりARPUの推移見通し
  • 札幌開発拠点でのエンジニア採用計画と開発人員の増員規模
  • プライム市場上場基準達成に向けた流通株式時価総額・株主数の現状と充足見込み
  • 生成AI活用によるクリエイティブ制作工数50%削減の全社展開スケジュールと追加投資額
  • 株主優待導入に伴う費用負担の見込み額と、継続実施の方針

主要業績ハイライト

勘定科目数値前年同期比
売上高3,374百万円▲1.8%(実質+17.0%)
売上原価2,219百万円▲7.7%
売上総利益1,155百万円+11.9%
販売費及び一般管理費806百万円+13.6%
営業利益348百万円+8.4%
経常利益361百万円+7.6%
四半期純利益279百万円+26.6%
EPS39.33円+26.5%
潜在株式調整後EPS38.61円+25.3%
EBITDA415百万円+9.7%
付加価値額2,142百万円+15.6%
減価償却費66百万円+17.3%

(注)売上高は2027年3月期よりDM郵券代約20億円を売上から立替金計上に変更。前年1Qの郵券代除外後売上高2,884百万円との比較では実質+17.0%増収。利益への影響なし。四半期純利益の前年比+26.6%には固定資産売却益21百万円の特別利益が寄与。

事業セグメント別の業績

当社はリテール販促360°フルサービス事業の単一セグメントのため、セグメント別の損益開示はない。ただし、顧客領域別(リテール・メーカー・IT/サービス)の売上高が開示されており、3領域とも増収。IT・サービス領域が前年比+39%と牽引役となり、メーカー領域+15%、リテール領域+8%と続く。Co.HUBを軸としたクロスセルがリテール・メーカー双方の増収に寄与し、デジタルメディア関連のサービス拡大がIT・サービス領域・メーカー領域の成長を押し上げた。

  • セグメント別業績表
  • 領域別売上高内訳
セグメント名売上高前年同期比営業利益前年同期比利益率
全社(単一セグメント)3,374百万円+17.0%(実質)348百万円+8.4%10.3%
好調な事業
  • IT・サービス領域:売上649→901百万円(前年比+39%)。デジタルマーケティング関連の受注増加が主因
  • メーカー領域:売上955→1,096百万円(同+15%)。Co.HUBを軸としたクロスセル深耕とデジタルメディア関連サービス拡大
不調な事業
  • 該当なし(全3領域が増収)

業績予想比の進捗率

1Q売上高の通期計画進捗率は21.9%。当社は下期偏重型の売上構造(上期:下期≒47:53)であり、前年1Qの実質売上2,884百万円の通期実質売上13,199百万円に対する進捗率21.8%と同水準。営業利益進捗率17.1%は前年1Q(321/1,686=19.0%)をやや下回るが、1Qに新ロジスティクスセンター契約費用2,600万円の一時費用が発生したことを考慮すると概ね計画線上と評価。

勘定科目数値(1Q累計)通期計画進捗率
売上高3,374百万円15,400百万円21.9%
営業利益348百万円2,040百万円17.1%
経常利益361百万円2,100百万円17.2%
当期純利益279百万円1,350百万円20.7%
  • 売上高は下期偏重(2026年3月期上期47.1%:下期52.9%、2027年3月期予想上期46.9%:下期53.1%)
  • 営業利益も同様に下期偏重の傾向(2026年3月期1Q営業利益321百万円に対し3Q 519百万円)

業績予想の変更有無

業績予想の修正なし。2026年5月14日付で公表した通期計画を据え置き。

株主還元への言及

配当予想は年間77.00円(前期70.00円、+7.00円)で据え置き、配当性向40%方針を維持。加えて、2026年8月6日付で株主優待制度の新設を発表。2026年9月末を基準日とし、保有株数に応じてポイントを付与(200株以上2,000pt~700株以上90,000pt)。Amazon電子マネーまたは物品(5,000種類以上)と交換可能。700株保有・株価2,929円(2026年6月30日終値)の場合、配当+優待の最大総合利回りは7.02%に達する。

財務状況

自己資本比率71.7%(前期末74.8%)と高水準を維持するものの、フルフィルメントセンター増設に伴う短期借入金約10億円の増加により3.1pt低下。建設仮勘定が781→1,543百万円と761百万円増加しており、成長投資の先行局面にある。

  • 主要数値
  • レバレッジ指標
勘定科目数値補足情報
総資産12,674百万円前期末比+1.9%
└ 流動資産合計6,370百万円前期末比▲9.1%
└ 固定資産合計6,303百万円前期末比+16.1%
現金及び預金2,812百万円前期末比▲9.5%
有形固定資産5,733百万円前期末比+14.5%
└ 建設仮勘定1,543百万円前期末比+97.3%
純資産9,103百万円前期末比▲2.3%
自己資本9,091百万円前期末比▲2.3%
有利子負債(短期借入金)1,700百万円前期末比+139.3%
EBITDA415百万円営業利益348+減価償却費66(会社開示)

決算発表と同時に出たニュース

  • 2026/08/06
    配当性向40%に加え株主優待制度を新設、2026年9月末基準で200株以上保有の株主にポイント付与(700株以上で90,000pt)。最大総合利回り7.02%を訴求 株主優待制度の新設に関するお知らせ

足許四半期中の主要発表

  • 2026/05/14
    2026年3月期通期決算を発表。売上高15,092百万円(前年比+23%)、経常利益1,742百万円(同+71%)と大幅増収増益。2027年3月期は実質売上成長率+17%、経常利益2,100百万円の計画を公表。フルフィルメントセンター移転により10年間で約11億円のPL費用削減効果を見込む 2026年3月期 通期決算サマリーについて

過去1年間の大量保有報告/重要提案

該当なし

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