2Q決算を踏まえた評価点
通期営業利益17,500百万円の計画に対し上期進捗率11.6%と低水準ながら、過去5期連続で期初計画超過の実績を持ち、棚卸資産741億円(過去最高)を下期売上の源泉として確保。DX再生不動産事業が前年比+52.4%増収、DX不動産価値向上事業は粗利率30.3%(前年比+18.9pt)と好採算化が進む。
- DX再生不動産事業:売上8,744百万円(前年比+52.4%)。プレミアム・リノベーション等の高額物件販売が寄与
- DX不動産価値向上事業:売上▲29.0%ながら粗利率30.3%(同+18.9pt)、好採算物件の選別売却が奏功
- DX新築不動産事業の上期粗利率29.0%は通期計画前提(20.6%)を上回り、案件品質の高さを確認
- 不動産賃貸事業:ヘルスケア施設の稼働寄与で売上+17.5%、売上総利益率58.6%と安定収益基盤が機能
- 福岡県古賀市の新原高木地区開発(約27.7万㎡)が8月に造成完了、下期引渡しにより大型売上計上を見込む
2Q決算を踏まえた懸念点
売上総利益率22.9%(前年比▲8.8pt)への低下と、支払利息655百万円(同+48.5%)の増加が収益を圧迫。営業利益進捗率11.6%は過去6年で最低水準であり、下期偏重度の高さが通期計画達成の不確実性を高めている。
- 売上総利益率22.9%(前年比▲8.8pt)。事業構成比変化とDX新築不動産の案件構成差が主因だが、粗利額は▲1,657百万円と減少幅が大きい
- 支払利息655百万円(前年比+48.5%)、金利上昇局面で有利子負債74,041百万円への負担増が継続
- 営業CFは▲9,184百万円と大幅マイナス。棚卸資産積み上げ(+8,804百万円)が主因で、資金繰りは借入依存
- 販管費1,812百万円(前年比+19.9%)、人件費・販売手数料増が固定費を押し上げ
- 自己資本比率27.2%(前期末29.3%から▲2.1pt)、長期計画目標35%以上との乖離が拡大
注目点/今後確認したいポイント
- DX不動産価値向上事業の下期大型案件(古賀市新原高木地区等)の引渡し時期・売上規模の確度。通期売上27,600百万円(上期2,534百万円)の達成には下期に25,000百万円超の計上が必要
- 金利上昇継続時の支払利息増加ペースと借入金利更改スケジュール。有利子負債残高74,041百万円に対する金利感応度の確認
- レジデンシャルホテル事業の収益貢献時期。渋谷・銀座等の都心案件のJV構成比率・マスターリース条件が中長期成長のカギ
- 下期営業利益15,467百万円を実現するためのプロジェクト別の引渡しスケジュールと確度
- 古賀市新原高木地区の売却先・売却価格の確定状況
- 金利上昇に対するヘッジ戦略の有無と変動金利比率
- DX新築不動産事業の通期粗利率が計画前提20.6%を上回る可能性の背景
- レジデンシャルホテル案件のパイプライン総額と通期業績への寄与時期
- 長期計画における自己資本比率35%目標達成のタイムライン
- 賃貸資産108億円→400億円(2031年)の積み上げにおける資金調達手法
- BILLION RESIDENCE®の販売単価トレンドと超富裕層需要の見通し
- M&A・資本提携の検討パイプラインの進捗状況
- TOPIX構成銘柄入りに向けた浮動株時価総額・売買回転率の現状評価
主要業績ハイライト
| 勘定科目 | 数値 | 前年同期比 |
|---|---|---|
| 売上高 | 16,833百万円 | ▲3.1% |
| 売上総利益 | 3,846百万円 | ▲30.1% |
| 売上総利益率 | 22.9% | ▲8.8pt |
| 営業利益 | 2,033百万円 | ▲49.1% |
| 経常利益 | 1,239百万円 | ▲63.7% |
| 親会社株主に帰属する中間純利益 | 810百万円 | ▲65.9% |
| EPS(分割後換算) | 35.38円 | ▲71.5% |
| 包括利益 | 817百万円 | ▲65.7% |
| 総資産 | 108,212百万円 | 前期末比+6.1% |
| 純資産 | 29,552百万円 | 前期末比▲1.3% |
| 自己資本比率 | 27.2% | 前期末比▲2.1pt |
売上総利益率の低下(31.7%→22.9%)が営業利益の半減を招いた主因。減収による粗利減▲171百万円に加え、粗利率変化による粗利減▲1,486百万円が重い。販管費増(+301百万円)も加わり、営業利益は前年比▲1,959百万円の減益。
事業セグメント別の業績
DX再生不動産事業が売上構成比51.9%と最大セグメントに浮上し増収増益。DX新築不動産事業は前年の高粗利案件の反動で減収・セグメント利益▲74.5%。DX不動産価値向上事業は減収ながら好採算物件の寄与で増益。不動産賃貸事業はヘルスケア施設の稼働で堅調推移。
セグメント別業績表
| セグメント名 | 売上高 | 前年同期比 | セグメント利益 | 前年同期比 | 利益率 |
|---|---|---|---|---|---|
| DX新築不動産事業 | 4,919百万円 | ▲34.8% | 883百万円 | ▲74.5% | 17.9% |
| DX再生不動産事業 | 8,744百万円 | +52.4% | 833百万円 | +26.3% | 9.5% |
| DX不動産価値向上事業 | 2,534百万円 | ▲29.0% | 615百万円 | +103.5% | 24.3% |
| 不動産賃貸事業 | 599百万円 | +17.5% | 265百万円 | +11.9% | 44.3% |
| その他(仲介事業等) | 35百万円 | +228.6% | 415百万円 | +102.8% | - |
※セグメント利益は売上総利益から販売費用・営業外費用を控除した当社独自指標
- DX再生不動産事業:売上+52.4%。プレミアム・リノベーション等の高価格帯物件販売が寄与し、売上構成比が33.0%→51.9%に上昇。粗利率14.5%は通期計画15.0%に近い水準
- DX不動産価値向上事業:減収ながらセグメント利益+103.5%。好採算のインベストメント物件売却が利益率を押し上げ、粗利率30.3%(前年11.4%)に急伸
- 不動産賃貸事業:ヘルスケア施設取得・稼働で売上+17.5%。売上総利益率58.6%と高水準を維持し、安定収益基盤として機能
- DX新築不動産事業:売上▲34.8%、セグメント利益▲74.5%。前年同期に粗利率50.5%の高採算案件が集中した反動が主因。上期粗利率29.0%は通期計画前提20.6%を上回るものの、福岡「A*G六本松」「THE EDGE天神」等の販売で規模縮小
業績予想比の進捗率
通期計画に対する売上高進捗率27.6%、営業利益進捗率11.6%と低水準だが、当社はプロジェクト引渡し時に収益認識するため四半期業績に偏りが生じやすい。過去実績でも2Q進捗率20.5%(2024年)、22.1%(2022年)と低い年でも通期で計画超過した実績がある。棚卸資産741億円を下期の売上・利益源泉として確保しており、会社側は計画達成を見込む。
| 勘定科目 | 数値(2Q累計) | 通期計画 | 進捗率 |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 16,833百万円 | 61,000百万円 | 27.6% |
| 営業利益 | 2,033百万円 | 17,500百万円 | 11.6% |
| 経常利益 | 1,239百万円 | 16,700百万円 | 7.4% |
| 純利益 | 810百万円 | 11,600百万円 | 7.0% |
- プロジェクトの引渡し時に収益を認識するため、四半期業績に偏りが生じる。例年下期(特に4Q)に売上・利益が集中する傾向
- 2026年12月期はDX不動産価値向上事業の大型案件が下期に集中計上される計画のため、上期進捗率は例年以上に低い
業績予想の変更有無
業績予想の修正なし。2026年2月13日公表の通期予想を据え置き。棚卸資産74,191百万円が通期計画達成に十分な水準と会社側は判断。
株主還元への言及
2026年12月期の中間配当は177円(前年165円、+12円増配)。期末配当予想は115円(株式分割後換算)。分割前ベースでは期末345円、年間522円。配当性向目標40%、DOE6%下限、累進配当方針を維持。6期連続増配予想。2026年12月期より株主優待制度を新規導入(100株以上保有で500円分のデジタルギフト)。
財務状況
棚卸資産積み上げに伴い総資産が1,082億円に拡大。有利子負債は740億円超と増加傾向にあるが、高い営業利益率(通期計画28.7%)を背景に金利耐性を確保。自己資本比率は27.2%と長期計画目標35%以上に対し未達。
- 主要数値
- レバレッジ指標
| 勘定科目 | 数値 | 補足情報 |
|---|---|---|
| 現金及び預金 | 19,649百万円 | 前期末比▲14.8% |
| 棚卸資産合計 | 74,191百万円 | 前期末比+13.5% |
| └ 販売用不動産 | 27,225百万円 | 前期末比▲3.9% |
| └ 仕掛販売用不動産 | 46,965百万円 | 前期末比+26.8% |
| 総資産 | 108,212百万円 | 前期末比+6.1% |
| 自己資本 | 29,433百万円 | 前期末比▲1.3% |
| 有利子負債合計 | 74,041百万円 | 前期末比+12.9% |
| └ 短期借入金 | 20,794百万円 | 前期末比+22.1% |
| └ 1年内返済予定長期借入金 | 16,548百万円 | 前期末比+31.9% |
| └ 長期借入金 | 35,778百万円 | 前期末比+1.9% |
| └ 社債(1年内含む) | 920百万円 | 増減なし |
| EBITDA | 2,180百万円 | 営業利益2,033+減価償却費147 |
決算発表と同時に出たニュース
該当なし
足許四半期中の主要発表
- 2026/05/141株→3株の株式分割を発表、投資単位引き下げによる流動性向上を図る。中間配当を175円→177円に増配修正 株式分割、株式分割に伴う定款の一部変更および配当予想の修正(増配)に関するお知らせ
- 2026/05/14株主優待制度を新規導入。毎年12月末基準で100株以上保有の株主にデジタルギフト500円分を進呈 株主優待制度の導入に関するお知らせ
- 2026/07/10長期経営計画「LA Next Stage 2031」を発表。2031年12月期に売上高1,030億円・経常利益220億円を目標 長期経営計画「LA Next Stage 2031」の発表について
- 2026/07/10北海道内でホスピス住宅・障がい者グループホームの開発に関する業務協力を締結。ファイバーゲート、日本ホスピスHD等3社と連携し、第一号案件を札幌市で開発中 北海道内のホスピス住宅及び障がい者グループホームの開発及びICT通信インフラ整備に関する業務協力のお知らせ
過去1年間の大量保有報告/重要提案
- 脇田栄一氏(代表取締役・共同保有者含む): 11.49%→11.38%(2026/04/22) - 安定株主としての保有
- サマーバンク合同会社: 5.13%→8.77%(2026/08/05) - 純投資
- サマーリバー合同会社: 5.22%→3.65%(2026/07/31) - 純投資(5%割れ)
- サマーバンク合同会社: 7.43%→5.14%(大量保有報告〜変更報告、2025/10〜2026/07) - 純投資
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