1Q決算を踏まえた評価点
AI DC事業の本格稼働により1Q売上高は前年同期比5.5倍の6,174百万円、営業利益は同3.5倍の149百万円と、設立以来の四半期過去最高を更新。新規事業の収益貢献が加速し、事業構造の転換が鮮明。
- AI DC事業の売上高5,225百万円、セグメント利益253百万円。1Q予算比116%達成、直販比率向上が収益性改善に寄与
- コンシューマメディア事業(休日いぬ部・休日グランピング部)が前年比+325%と急成長、1Q販売予約額1,717百万円(同+86%)
- 売上総利益率29.7%を確保。40百万円の先行投資・11百万円の体制整備コスト増を吸収しつつ、営業利益149百万円の過去最高を計上
- 第14回新株予約権行使完了で累計約41.8億円を調達、資金使途をデジタルアセット全般・AIDC投資に拡張し投資原資の多様化に着手
- CBO・CRO新設等の人材登用により、攻め(事業開発・渉外)と守り(金融規制対応・リスク管理)の経営体制を強化
1Q決算を踏まえた懸念点
暗号資産評価損132百万円の計上により経常利益は32百万円にとどまり、営業利益149百万円との乖離が顕著。オンチェーン金融事業のセグメント損失▲112百万円は全社利益を圧迫しており、暗号資産価格変動リスクの管理が引き続き課題。
- オンチェーン金融事業はセグメント損失▲112百万円。運用収益80百万円に対し貸借料支払130百万円と自己運用損58百万円が発生
- AI UI事業(既存事業)の売上高868百万円、前年比▲0.8%と微減。「らくらく連絡網+」譲渡に伴う売上減少の穴埋めが途上
- pinpoint売上93百万円(前年比▲12.5%)。新卒領域は同+3.2%と堅調だが、中途領域の減収が全体を押し下げ
- 営業利益の通期計画に対する進捗率13.0%にとどまる。季節性を勘案しても2Q以降の加速が不可欠
- 第15回新株予約権10,000千株が未行使で残存、潜在的な希薄化リスク
注目点/今後確認したいポイント
- AI DC事業の季節性(2Q・4Qに売上集中傾向)を踏まえ、2Q以降の受注パイプラインの充足度と直販比率のトレンドが通期計画達成の鍵
- 西日本100MW級DC構想(最大36億円の資金拠出)およびCastrol・WOODMANとの液浸冷却協業の具体的な収益化タイムラインと資金調達手段の確定状況
- オンチェーン金融事業の収益改善施策(自社運用体制構築、新規運用委託先開拓)の効果発現時期と、金商法改正に伴うレンディング事業のライセンス取得見通し
- AI DC事業の顧客構成(業種・規模)および上位顧客への売上集中度
- 西日本100MW級DC構想の資金調達方法(借入予定の具体的な金融機関・条件)
- 液浸冷却ソリューションの販売開始後の初期受注状況と収益貢献の時期感
- オンチェーン金融事業における自己運用損58百万円の発生原因と再発防止策
- 暗号資産運用残高200億円目標に対する現状の進捗と達成確度
- HYPE等BTC以外のデジタルアセット取得方針の全体像とリスク管理フレームワーク
- AI UI事業における「pinpoint tAIpe」のデータ蓄積状況と収益化への転換スケジュール
- 第15回新株予約権(残存10,000千株)の行使見通しと希薄化影響の管理方針
- 福島双葉町DCプロジェクトへの出資後の持分比率・連結/持分法の適用見込み
- 求人検索エンジン事業の有効求人倍率低下(前年同月比減少)に対する中期的な影響見通し
主要業績ハイライト
| 勘定科目 | 数値 | 前年同期比 |
|---|---|---|
| 売上高 | 6,174百万円 | - (前年連結なし) |
| 売上原価 | 4,341百万円 | - |
| 売上総利益 | 1,833百万円 | - |
| 販売費及び一般管理費 | 1,683百万円 | - |
| 営業利益 | 149百万円 | - |
| 経常利益 | 32百万円 | - |
| 親会社株主に帰属する四半期純利益 | 17百万円 | - |
| EPS | 0.41円 | - |
| 潜在株式調整後EPS | 0.39円 | - |
| 調整後経常利益 | 164百万円 | - |
| 調整後純利益 | 149百万円 | - |
| 売上総利益率 | 29.7% | - |
| 営業利益率 | 2.4% | - |
※前年同四半期は連結財務諸表未作成のため比較不可。補足資料ベースでは前年1Q単体売上1,125百万円に対し+448%、営業利益42百万円に対し+251%。暗号資産評価損132百万円が営業外費用に計上され経常利益を圧迫。調整後経常利益(評価損除き)は164百万円。
事業セグメント別の業績
AI DC事業が全社売上の84.6%を占め、事業ポートフォリオの重心がGPUサーバー販売に完全にシフト。AI UI事業は前年単体比で微減だが採算性は改善。オンチェーン金融事業は運用収益を貸借料支払が上回り赤字が継続。
セグメント別業績表
| セグメント名 | 売上高 | 前年同期比 | 営業利益 | 前年同期比 | 利益率 |
|---|---|---|---|---|---|
| AI UI | 868百万円 | ▲0.8%(単体比) | 7百万円 | - | 0.9% |
| AI DC | 5,225百万円 | - (前年1Q:50百万円) | 253百万円 | - | 4.9% |
| オンチェーン金融 | 80百万円 | - | ▲112百万円 | - | - |
| 合計 | 6,174百万円 | - | 149百万円 | - | 2.4% |
- AI DC事業:売上5,225百万円。前期4Q(5,495百万円)比で季節性要因により微減も1Q予算比116%達成。広告投下による直販比率向上が収益性改善に寄与
- コンシューマメディア事業:売上22百万円、前年比+325%。休日グランピング部の月間販売予約額が2億円を突破、休日いぬ部も1Q販売予約額が過去最高を更新
- HR Ads Platform(代理店商流):代理店経由売上36百万円、前年比+31%。連携メディア・ATS拡大が新規企業獲得を牽引
- オンチェーン金融事業:運用収益80百万円に対し貸借料支払130百万円(通常分72百万円+自己運用損58百万円)。キャンペーン終了で貸借料は低下したが自己運用損が発生し、セグメント損失▲112百万円
- pinpoint:売上93百万円、前年比▲12.5%。新卒領域は+3.2%と堅調だが中途領域の減収が全体を押し下げ。らくらく連絡網+譲渡影響も残存
業績予想比の進捗率
通期売上高に対する1Q進捗率は24.2%と一定水準を確保。一方、営業利益の進捗率は13.0%にとどまるが、AI DC事業は顧客の決算期(3月・9月)前に投資需要が集中する季節性があり、2Q・4Qに売上が伸長する構造。加えてオンチェーン金融事業の収益改善が2Q以降に本格化する計画であり、会社側は業績予想の変更を行っていない。
| 勘定科目 | 数値 (1Q累計) | 通期計画 | 進捗率 |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 6,174百万円 | 25,552百万円 | 24.2% |
| 営業利益 | 149百万円 | 1,142百万円 | 13.0% |
| 経常利益 | 32百万円 | 1,494百万円 | 2.2% |
| 純利益 | 17百万円 | 1,270百万円 | 1.3% |
- AI DC事業は顧客企業の決算期(3月・9月)前に投資需要が集中し、2Q・4Qに売上が伸長する傾向。1Q・3Qは踊り場となる構造
- オンチェーン金融事業は2Q以降に自社運用体制構築や運用委託先の新規開拓により収益拡大を見込む月次計画
業績予想の変更有無
2026年5月15日公表の通期業績予想に変更なし。営業利益進捗率13.0%は季節性およびオンチェーン金融事業の2Q以降の収益貢献を勘案し、通期計画を維持。
株主還元への言及
2027年3月期の配当予想は中間0.00円・期末0.00円(年間0.00円)で変更なし。前期(2026年3月期)も無配。
財務状況
新株予約権行使による資本増強(資本金・資本準備金各+468百万円)で純資産は4,449百万円に増加、自己資本比率は31.7%→35.7%に改善。一方、暗号資産関連資産(自己保有・預け・貸付合計4,959百万円)がBS全体の約40%を占め、暗号資産価格変動の影響を受けやすい財務構造。
- 主要数値
- レバレッジ指標
| 勘定科目 | 数値 | 補足情報 |
|---|---|---|
| 総資産 | 12,428百万円 | 前期末比+13.0% |
| └ 流動資産 | 11,836百万円 | 前期末比+24.1% |
| └ 固定資産 | 591百万円 | 前期末比▲59.7% |
| 現金及び預金 | 2,857百万円 | 前期末比+118.4% |
| 前渡金 | 3,407百万円 | DC開発関連含む |
| 暗号資産関連資産 | 4,959百万円 | 自己保有732+預け461+貸付3,765 |
| 有利子負債 | 170百万円 | 短期40+1年内返済39+長期90 |
| 純資産 | 4,449百万円 | 前期末比+27.2% |
| 自己資本 | 4,439百万円 | 前期末比+27.3% |
| 自己資本比率 | 35.7% | 前期末31.7%から+4.0pt |
| EBITDA | 153百万円 | 営業利益149+減価償却費4(弊社試算) |
決算発表と同時に出たニュース
足許四半期中の主要発表
- 2026/05/18暗号資産レンディング「らくらくちょコイン」でUSDCの取扱い開始、対応銘柄をBTC以外に拡充 〖らくらくちょコイン〗USDCの取り扱いを開始
- 2026/06/19Anthropic向けSPV持分取得契約を解消、出資元本500万USドルの全額返還を受領。主体的に関与できるDC関連事業への直接投資に資金を振り向け (開示事項の経過)Anthropic, PBCへの投資を目的とするSPV持分取得契約の解消及び出資金の返還に関するお知らせ
- 2026/07/06シンエネルギー開発と業務提携基本合意書を締結、西日本地区で100MW級AIDC+LNG火力発電を一体開発。最大36億円の資金拠出を見込む シンエネルギー開発株式会社との業務提携に関する基本合意書締結のお知らせ
- 2026/07/23Castrol・WOODMANとAIデータセンター向け次世代液冷/液浸型ソリューションのMOU締結。PUE約1.10以下、2026年8月販売開始予定 Castrol、WOODMAN及び当社によるAIデータセンター向け次世代液冷/液浸型ソリューションに関する戦略的協業のお知らせ
- 2026/07/29「Neo Crypto Bank構想」に基づきHyperliquidのネイティブトークンHYPEを新規取得。国内上場企業初の事例(当社調べ)。8月末までに購入総額1億円の予定 株式会社イオレ、世界最大級のオンチェーン・デリバティブ・プラットフォームの暗号資産「ハイパーリキッド(HYPE)」を取得
過去1年間の大量保有報告/重要提案
- 日本アジア投資: 33.09%→29.93%(2026/06/30) - 純投資、対話、必要に応じ重要提案行為等。新株予約権行使に伴う希薄化で保有比率が段階的に低下
- SBI証券: 10.15%→4.05%(2026/05/12) - 証券業務に係る商品在庫としての保有。新株予約権引受に関連し大幅に比率低下
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