サマリー
2026年6月期3Q累計で営業黒字に回復。モゲチェック事業は送客課金から融資実行課金へのビジネスモデル転換が完了し、広告宣伝費の戦略的抑制とSEO強化によりCPAが前年同期比▲49.6%低下、通期営業利益は当初計画58百万円から113百万円へ+95.5%上方修正。INVASE事業は売買モデルが軌道に乗り2四半期連続黒字を達成したが、銀行審査基準の変更による一時的な仕入・契約遅延で3Qは想定を下回った。経営陣は両事業の収益基盤が整ったとの認識を示し、来期以降はAI活用によるトップライン拡大フェーズへの移行を明言した。
ポイント(決算の要点と成長アクション)
- 経営戦略と市場認識
- 金利上昇局面で金融機関のオンライン広宣費抑制が継続、モゲチェックにとって一時的に逆風の環境との認識
- 2027年政策金利ターミナルレート1.5%の見通しを維持、円安継続なら2.0%超のリスクシナリオも視野
- 不動産価格は二極化が進行、審査金利引上げにより非高所得者層向けエリアに下落圧力の可能性
- 足元の事業進捗と要因
- モゲチェック3Q営業利益91百万円(黒字転換)、融資実行課金による後ろ倒し売上が本格寄与
- 広告宣伝費率35.3%と過去最低水準を記録、SEO主要3キーワードがGoogle検索トップ10入り
- INVASE 3Q売上(グロスアップ控除後)270百万円、前年同期比+86%だが前四半期比は横ばい
- INVASE 3Qの伸び悩みは特定銀行の審査基準変更による契約遅延が主因、一時的と判断
- 戦略的な重要施策や変化点
- モゲチェック全サービスのAI化を2026年6月末に完了予定、来期はMCPサーバー開発によるAIエージェント経由の住宅ローン審査申込を前提とした開発に着手
- INVASE事業でAIアドバイザーとIAのハイブリッド提案サービスを開発中、顧客分析・商談分析・物件分析の全面AI化を推進
- 役職員による自社株式購入プログラムに基づく株式買付けを同日開示
今後の見通しと戦略
- 修正後通期業績予想:売上高8,092百万円(調整前)、営業利益200百万円(+2.5%上方修正)、当期純利益150百万円
- モゲチェック通期営業利益113百万円(計画比+95.5%)、4Q営業利益率は過去最高の30.0%を見込む
- INVASE通期営業利益86百万円(計画比▲36.8%)、4Qも黒字継続で3四半期連続黒字を想定
- 来期以降はトップラインと営業利益の両建てで成長を追求、具体的計画は8月の通期決算発表時に開示予定
- Vision2030:モゲチェック売上200億円(市場シェア10%)、INVASE売上50億円(粗利ベース)の長期目標は不変
- CEOは両事業がプロフィタブルな体質に転換したと総括、次のステージはAI技術を活用したスケール拡大と明言
ポジティブ要因
- モゲチェックCPAが前年同期比▲49.6%低下、ROAS+72%改善と広告効率が構造的に向上
- SEO主要キーワード(住宅ローン/住宅ローン金利/住宅ローンシミュレーション)で安定的にトップ10圏内を維持
- メディア露出が年間約200本ペースに達し、CMO塩澤氏の住宅ローンアナリストとしての認知が拡大
- 全国保証との資本業務提携(議決権10.0%)による事業シナジーの発現余地
- 融資実行課金モデルへの転換完了により銀行との連携が深化、特別金利の獲得・申込連携の議論が進行
- インフレ長期化で首都圏中古マンション価格が6,672万円(70平米)まで上昇、INVASE事業にフォローな環境
懸念事項・リスク
- モゲチェック事業の売上は前年同期比▲43.2%と縮小、広告宣伝費抑制戦略の効果が来期のトップライン回復に繋がるか進捗確認が必要
- 金融機関のオンライン広告予算の回復時期が不透明、銀行側の不動産会社営業への回帰傾向が継続
- INVASE事業は銀行審査基準変更など外部要因による業績ブレが残存、単一銀行への依存度管理が課題
- BSの販売用不動産が9億円規模に拡大(3Q末)、在庫リスクと資金効率のバランスに留意
- 政策金利2.0%超のリスクシナリオ下では審査金利上昇による住宅ローン市場全体の縮小リスク
- Vision2030の売上10倍目標に対し足元は減収トレンド、中期的な成長軌道への復帰が焦点
業績ハイライト
2026年6月期3Q累計の連結売上高は5,764百万円(前年同期比+194.7%、INVASE売買モデルのグロスアップ影響含む)、グロスアップ控除後では1,663百万円(同▲14.9%)。営業利益64百万円で3Q累計ベースの黒字に回復。通期業績予想を修正し、営業利益200百万円(従来予想195百万円、+2.5%)を見込む。
セグメント別業績
| セグメント名 | 売上高(3Q累計) | 前年同期比 | 営業利益(3Q累計) | 前年同期比 |
|---|---|---|---|---|
| モゲチェック事業 | 896百万円 | ▲43.2% | ― | ― |
| INVASE事業 | 4,867百万円 | +1,186.8% | ― | ― |
| (参考)INVASE事業_グロスアップ控除後 | 767百万円 | +102.8% | ― | ― |
| MFSグループ合計 | 5,764百万円 | +194.7% | 64百万円 | ― |
- モゲチェック審査申込数(3Q単体): 16,999件(前年同期比 ▲30.1%)
- モゲチェック審査申込単価(3Q単体): 19,841円(前四半期比 +17.7%)
- モゲチェックCPA(3Q単体): 7,006円(前年同期比 ▲49.6%)
- モゲチェック広告宣伝費率(3Q単体): 35.3%(過去最低水準)
- モゲチェック会員登録数累計: 前年同月比 +126千人(2026年3月時点)
- INVASE契約件数(3Q単体): 148件(前年同期比 +51.0%)
- INVASE広告宣伝費率(3Q単体、調整後): 17.9%
- 正社員数: 79名(エンジニア・デザイナー比率 約25%)
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