1Q決算を踏まえた評価点
かならぼ(+645百万円)・クリニック関連(+178百万円)の新規連結が売上を牽引し、連結売上高は前年比+69.3%の1,317百万円。営業損失は▲161→▲141百万円、調整後EBITDAは▲113→▲63百万円と収益改善の方向性を確認。事業ポートフォリオの拡充とブランド育成力の再現性が問われる局面に入った。
- Fujiko 1Q売上高517百万円、注力商材「毛穴おだまり!クリーム」リピート率87.6%と定番化が進展
- b idol 1Q売上高141百万円(前Q比+23百万円)、ベストコスメW受賞後に受賞商品売上約230%伸長
- WinC広告宣伝費194→31百万円へ適正化し、事業利益▲109→▲55百万円と+54百万円改善
- 松村商店の売上総利益率47.3%、計画41.8%を上回りモール販売が伸長
- bialne定期会員向けロイヤリティプログラム開始後、新規契約件数約2.4倍・休眠再開件数約2.6倍
1Q決算を踏まえた懸念点
主力ブランドMiiSが売上高108百万円(前年比▲33.3%)と計画未達で営業損益の最大の下押し要因となった。継続企業の前提に関する重要事象等が引き続き記載されており、営業CFの2期連続マイナスと手元資金521百万円の水準は財務面での注視が必要。
- MiiS 1Q売上108百万円(前年比▲33.3%)、卸大型案件の期ずれ・ECモール販促採算悪化が主因
- 売上総利益率50.6%(前年比▲2.4pt)、低粗利事業の構成変化とMiiS原価計上時期の影響
- 純損失▲177百万円、前年の法人税等戻入+52百万円の反動と当期課税+26百万円で損失拡大
- 自己資本比率16.5%(前期末19.2%)、4期連続低下。のれん2,289百万円は総資産の42.9%
- 支払利息19百万円(前年比+94.0%)、M&A資金の有利子負債増に伴い金融費用が拡大
注目点/今後確認したいポイント
- MiiS新商品「LIFT BRUSH」(税込39,800円)の一般販売開始とQoo10・ロフト等新チャネルでの販売動向。高単価美容家電が既存のオーラルケアユーザーに浸透するかが2Q以降の回復の鍵
- かならぼのFujiko・b idolが下期モール大型セール(Amazon・楽天等)で計画超過を維持できるか。卸チャネルのドラッグストア約3,000店舗導入が粗利率に与える影響
- 営業CF黒字化の時期と追加資金調達の必要性。通期営業利益50百万円の達成には2Q以降+191百万円の積み上げが必要であり、MiiS回復と全社コスト削減の進捗が計画の成否を分ける
- MiiS卸大型案件の期ずれの具体的な金額規模と2Q出荷の確度
- MiiS LIFT BRUSHの一般販売後の初動販売実績と在庫水準
- ECモール販促(クーポン施策)の採算管理基準の見直し方針
- かならぼ買収時ののれん(推定約15億円規模)の回収計画とPMI進捗
- ドラッグストア3,000店舗導入時のFujikoの想定粗利率への影響
- bialne定期会員数4,749人・継続率93.0%の2Q以降のKPIターゲット
- オリパショップ(7月31日開始)のトレカ取得規模と収益貢献の時期
- whomeeリブランディングの年間売上高目標
- 持株会社の全社費用▲238百万円(通期計画)の内訳と削減余地
- 営業CF黒字化の達成時期と追加のエクイティファイナンスの可能性
主要業績ハイライト
| 勘定科目 | 数値 | 前年同期比 |
|---|---|---|
| 売上高 | 1,317百万円 | +69.3% |
| 売上原価 | 651百万円 | +78.1% |
| 売上総利益 | 666百万円 | +61.5% |
| 売上総利益率 | 50.6% | ▲2.4pt |
| 販売費及び一般管理費 | 807百万円 | +40.7% |
| 営業利益 | ▲141百万円 | 損失縮小(前年▲161百万円) |
| 経常利益 | ▲151百万円 | 損失縮小(前年▲167百万円) |
| 親会社株主に帰属する四半期純利益 | ▲177百万円 | 損失拡大(前年▲115百万円) |
| EPS | ▲51.84円 | 損失拡大(前年▲38.79円) |
| 調整後EBITDA | ▲63百万円 | 損失縮小(前年▲113百万円) |
| 調整後四半期純利益 | ▲61百万円 | 損失縮小(前年▲85百万円) |
| 減価償却費 | 16百万円 | +111.9% |
| のれん償却額 | 54百万円 | +192.5% |
純損失拡大の主因は前年同期の法人税等戻入+52百万円の反動と当期の法人税等+26百万円の計上。経常段階では+16百万円の改善。
事業セグメント別の業績
単一セグメント(ブランドプロデュース事業)のため会計上のセグメント別開示はないが、決算説明資料にて3つの事業領域別売上高が開示されている。自社ブランド領域がかならぼ・クリニック関連法人の新規連結により+264.6%と急拡大し、売上構成比77.7%を占める。企画・製造受託領域はバラエティストアの売り場面積縮小の影響で▲30.6%。その他新規事業領域はライスカレーLS事業売却に伴い▲46.3%。
セグメント別業績表
| セグメント名 | 売上高 | 前年同期比 | 営業利益 | 前年同期比 | 利益率 |
|---|---|---|---|---|---|
| ブランドプロデュース事業(全社) | 1,317百万円 | +69.3% | ▲141百万円 | 損失縮小 | - |
| 事業領域 | 売上高 | 前年同期比 |
|---|---|---|
| 自社ブランド領域 | 1,024百万円 | +264.6% |
| 企画・製造受託領域 | 117百万円 | ▲30.6% |
| その他新規事業領域 | 176百万円 | ▲46.3% |
- Fujiko(かならぼ/美容・コスメ):1Q売上高517百万円、新規連結効果に加え「毛穴おだまり!クリーム」が発売2週間で約3万個販売、ベストコスメ5アイテムランクインでブランド認知が拡大
- b idol(かならぼ/美容・コスメ):1Q売上高141百万円(前Q比+23百万円)、「魔法のアイブロウパウダー」がVoCE・美的でアイブロウ部門1位W受賞後に売上約230%伸長
- 松村商店(企画・製造受託/ファッション雑貨):1社あたり売上高5.6百万円(前年比+3.7%)に回復、グルーミーコラボ商品がSNS起点で楽天デイリーランキング1位を記録
- MiiS(WinC/オーラルケア):1Q売上高108百万円(前年比▲33.3%)、卸大型案件の期ずれ・ECモール販促採算悪化・Qoo10メガ割販売数量計画未達が重なり苦戦
- ライスカレープラス(その他新規事業/SNSマーケティング支援):1Q売上高176百万円(前年比▲46.3%)、ライフスタイル分野事業売却により規模縮小。一人当たり売上高8.4百万円は改善傾向
業績予想比の進捗率
1Q売上高進捗率19.9%は過去2期(25/3期21.5%、26/3期18.8%)と同水準。ただし営業利益は1Qに▲141百万円を計上しており、通期黒字化(+50百万円)には2Q以降で+191百万円の積み上げが必要。かならぼ・松村商店・HaDが計画を上回って推移していること、MiiSの回復シナリオ(LIFT BRUSH投入・販路拡大)、全社費用抑制を根拠に通期予想を据え置いている。下期偏重の収益構造ではあるが、達成の蓋然性は2Q実績で再検証が必要。
| 勘定科目 | 数値 (1Q累積) | 通期計画 | 進捗率 |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 1,317百万円 | 6,602百万円 | 19.9% |
| 営業利益 | ▲141百万円 | 50百万円 | - |
| 調整後EBITDA | ▲63百万円 | 324百万円 | - |
| 調整後当期純利益 | ▲61百万円 | 128百万円 | - |
- 下期偏重の収益構造。ECモール大型セール(Amazon・楽天のプライムデー、ブラックフライデー等)が下期に集中し、自社ブランド領域の売上が増加する傾向
- 松村商店の企画・製造受託は新学期需要(1-3月)が繁忙期
業績予想の変更有無
2026年5月14日公表の通期業績予想から変更なし。MiiSの1Q苦戦は一時的要因と判断し、かならぼ・松村商店の上振れと2Q以降の新商品投入・販路拡大で吸収する見通し。
株主還元への言及
2027年3月期の年間配当予想は0.00円(前期0.00円)、変更なし。自己株式取得の実施・方針変更も確認されず。
財務状況
M&A加速に伴うのれん計上と損失累積により自己資本比率は4期連続で低下し16.5%。営業CFが2期連続マイナスであり継続企業の前提に関する重要事象等が記載されているが、資金調達の目途が立っており重要な不確実性は認められないとの判断。
- 主要数値
- レバレッジ指標
| 勘定科目 | 数値 | 補足情報 |
|---|---|---|
| 総資産 | 5,337百万円 | 前期末比▲5.5% |
| └ 流動資産 | 2,370百万円 | 前期末比▲9.5% |
| └ 固定資産 | 2,951百万円 | 前期末比▲2.0% |
| 現金及び預金 | 521百万円 | 前期末比▲24.3% |
| のれん | 2,289百万円 | 総資産の42.9% |
| 有利子負債合計 | 3,342百万円 | 前期末3,541百万円から▲199百万円 |
| └ 短期借入金 | 750百万円 | 前期末比▲8.5% |
| └ 長期借入金(1年内返済含む) | 2,372百万円 | 前期末比▲5.2% |
| └ 社債(1年内償還含む) | 210百万円 | 前期末と同額 |
| 自己資本 | 882百万円 | 前期末比▲18.7% |
| EBITDA | ▲69百万円 | 営業利益▲141+減価償却費16+のれん償却54。弊社試算 |
決算発表と同時に出たニュース
該当なし
足許四半期中の主要発表
- 2026/06/03whomeeリブランディング第1弾として全4アイテムの発売を発表、PLAZA全国70店舗・Qoo10で先行発売 イガリシノブがプロデュースする「whomee」リブランディング第1弾。ベースメイクからはじまる新しい提案、全4アイテムを2026年8月21日より順次発売
- 2026/06/17連結子会社WinCがオンラインガチャ「オリパショップ」への参入を発表、トレカ取得5,000万〜1億円規模を予定 成長還元型トレジャリー戦略に基づくトレーディングカード投資及びオリパ事業参入に関するお知らせ
- 2026/07/10Fujiko「毛穴おだまり!クリーム」の大手ドラッグストア約3,000店舗への導入決定を発表 Fujiko「毛穴おだまり!クリーム」、大手ドラッグストア約3,000店舗への導入が決定 トライアルサイズ(1.5g)付きお得な企画品を9月頃より順次展開
- 2026/07/22MiiS LIFT BRUSHの8月10日一般販売開始を発表、Makuake応援購入総額約1,450万円突破 Makuakeで応援購入総額1,450万円を突破した口腔内から表情筋へアプローチするリフトアップ*1専用電動歯ブラシ『MiiS LIFT BRUSH』2026年8月10日(月)より一般発売開始!
- 2026/08/05MiiS主力サプリ「mm flora*」シリーズ累計80万個突破、全国PLAZAで販売開始 シリーズ累計80万個突破!*1 オーラル美容ブランド「MiiS」ミリ単位で近づくお守りサプリ「mm flora*」が8月8日(土)より新たに全国のPLAZAにて販売開始!
過去1年間の大量保有報告/重要提案
- ULTIMATE CLASSIC INVESTMENT LLC: 0%→10.94%(2026/03/05報告義務発生、2026/04/03提出、04/06訂正) - 純投資。現経営陣の経営方針を尊重し中長期的な企業価値向上を支援
- 大久保遼(代表取締役): 36.84%→37.46%(2025/08/07報告義務発生) - 純投資。東海東京証券との金銭消費貸借契約に伴い220,000株を担保差入
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