3Q決算を踏まえた評価点
ブランドプロデュース領域の売上高が前年比+118.3%の1,928百万円と倍増し、全社成長を牽引。MiiSの3Q単体売上高227百万円(QoQ+22%)、かならぼの3Q連結寄与297百万円が寄与。「SNS×モール」の再現性ある成長モデルが確立され、グループ横展開の基盤が整った点は中期成長に向けた重要なマイルストーン。
- MiiS他社EC顧客数がQoQ+80.2%増の32,664名へ拡大、「SNS×モール」勝利パターン確立
- かならぼ(Fujiko/b idol)が3Q単体297百万円を売上、ECへのデジタルマーケティングノウハウ注入を開始
- ブランドプロデュース領域の四半期売上高920百万円と過去最高を更新
- HaD(bialne)の定期購入継続率が計画通り推移、ストック型収益が安定化に寄与
- 3Q単体の調整後EBITDAが58百万円と黒字転換、1Q底(営業損失▲161百万円)から回復傾向が鮮明
3Q決算を踏まえた懸念点
累計営業損失▲238百万円(前年同期は+31百万円)と損益が赤字転落。売上総利益率は51.0%(前年53.9%)と悪化しており、M&A関連費用・持株会社化コスト・円安による仕入コスト増が利益を圧迫。自己資本比率は17.6%(前期末32.7%)へ急低下し、財務レバレッジの拡大に伴うリスク管理が課題。
- ブランドパートナー領域は売上高894百万円(前年比▲26.3%)と減収、営業人員不足と価格競争で回復見通し不透明
- のれん残高2,460百万円(総資産の42.7%)に膨張、減損リスクを注視する必要あり
- 松村商店は為替影響で粗利率が約5pt悪化、仕入コスト上昇の吸収に時間を要する可能性
- MOVE.eBikeは3Q単体58百万円(QoQ▲33%)と減速、競合増・広告配信システム内部要因が影響
- かならぼのバラエティストア販売回転率が想定を下回り、オフライン卸売チャネルに課題
注目点/今後確認したいポイント
- 4Q単体での調整後EBITDA250〜350百万円着地の蓋然性。決算確定時のPMI関連費用の調整項目への振替額、3月偏重型収益構造によるブランドプロデュース領域の利益貢献度合いが焦点
- かならぼPMIの進捗。ECチャネル立上げ効果の定量化、バラエティストア回転率改善策の具体性、2回目株式取得(2027年5月)に向けた営業利益ベースのアーンアウト条件の達成状況
- ブランドパートナー領域の構造改革。「食」領域への選択と集中の具体的効果、1人当たり売上高8.3百万円(3Q)の維持可能性、BtoB事業の営業人員確保と価格競争力の回復時期
- 4Qで調整後EBITDA250〜350百万円を実現するために想定しているPMI関連費用の足し戻し額
- かならぼのEC売上比率の現状水準と、来期の目標水準
- MiiSのドラッグストア配架率(現状6%)の改善に向けた具体的な棚取り戦略と時間軸
- 松村商店の為替ヘッジ方針と、EC売上比率の目標水準
- MOVE.eBikeの型式認定取得後の販売戦略と、競合環境の変化への対応策
- ブランドパートナー領域の営業人員計画。採用数・離職率の水準と改善施策
- 通期の営業利益・経常利益ベースでの着地見通し(調整後EBITDAではなくGAAPベース)
- ネットD/Eレシオの目標レンジ(1.5〜2.0倍)に対する現状認識と、追加借入余力
- 来期以降のM&Aパイプラインの充足度と、のれんの減損テスト方針
- 海外展開(グローバル横展開)の具体的なタイムラインと初期投資規模
主要業績ハイライト
| 勘定科目 | 数値 | 前年同期比 |
|---|---|---|
| 売上高 | 2,822百万円 | +34.7% |
| └ ブランドプロデュース | 1,928百万円 | +118.3% |
| └ ブランドパートナー | 894百万円 | ▲26.3% |
| 売上総利益 | 1,438百万円 | +25.7% |
| 売上総利益率 | 51.0% | 前年差▲2.9pt |
| 販管費 | 1,677百万円 | +50.7% |
| 営業利益 | ▲238百万円 | ― |
| 経常利益 | ▲266百万円 | ― |
| 親会社株主帰属四半期純利益 | ▲190百万円 | ― |
| EPS | ▲63.54円 | ― |
| 調整後EBITDA | ▲50百万円 | ― |
| 調整後当期純利益 | ▲41百万円 | ― |
| 減価償却費 | 34百万円 | +92.1% |
| のれん償却額 | 103百万円 | +183.3% |
売上高は前年比+34.7%と高成長を維持。M&Aによるかならぼ・HaD等の連結寄与に加え、MiiSの既存ブランド成長が牽引。一方、販管費が+50.7%と売上総利益の伸び(+25.7%)を上回り、営業損失が拡大。のれん償却費の増加(36百万円→103百万円)がGAAPベースの損益を押し下げる構造。
事業セグメント別の業績
| セグメント名 | 売上高 | 前年同期比 | 営業利益 | 前年同期比 | 利益率 |
|---|---|---|---|---|---|
| ブランドプロデュース事業(全社) | 2,822百万円 | +34.7% | ▲238百万円 | ― | ― |
- MiiS(オーラルケア):3Q単体売上高227百万円(QoQ+22%)。他社EC顧客数が前四半期比+80.2%増。モールセール×大型インフルエンサー施策の連動が奏功し、過去最高売上高を記録
- かならぼ(Fujiko/b idol等コスメ):3Q単体297百万円を連結貢献。2025年10月31日付で68%株式取得、デジタルマーケティングノウハウ注入によりEC本格運用を開始
- 松村商店(ロコネイル等アパレル・雑貨):3Q単体200百万円で安定推移。カラーリュック好調に加え、クリスマス需要でショルダーバッグ・財布が前年比約2倍
- ブランドパートナー領域(BtoBソリューション):3Q累計894百万円(前年比▲26.3%)。営業人員の確保とサービス価格競争に課題。「食」領域への選択と集中で体質改善を図る方針
- MOVE.eBike(電動アシスト自転車):3Q単体58百万円(QoQ▲33%)。広告配信システムの内部要因と競合増で新規獲得件数が一時的に減少。型式認定取得による差別化を推進
業績予想比の進捗率
通期売上高4,470百万円に対し3Q累計2,822百万円で進捗率63.1%。3月偏重型の収益構造(新商品発売・BtoB年度末案件集中)を踏まえれば、4Q単体で1,648百万円の売上が必要となり、達成にはかならぼのフル寄与や春商戦の寄与が前提。調整後EBITDAは3Q累計▲50百万円に対し通期350百万円が計画であり、4Q単体で400百万円の創出が必要。
| 勘定科目 | 数値 (3Q累積) | 通期計画 | 進捗率 |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 2,822百万円 | 4,470百万円 | 63.1% |
| 調整後EBITDA | ▲50百万円 | 350百万円 | ― |
| 調整後当期純利益 | ▲41百万円 | 218百万円 | ― |
- ブランドプロデュース領域は3月(春の新商品発売)に売上・利益が最大化する「3月偏重型」の収益構造
- ブランドパートナー領域はクライアントの年度末予算消化に伴い3月に大型案件が集中する傾向
業績予想の変更有無
2025年11月14日公表の通期業績予想から変更なし。売上高4,470百万円(前期比+49.7%)、調整後EBITDA350百万円(同+48.9%)、調整後当期純利益218百万円(同+37.1%)を据え置き。なお、営業利益・経常利益・親会社株主帰属当期純利益のGAAPベース通期予想は非開示であり、調整後EBITDAおよび調整後当期純利益のみが開示指標。
株主還元への言及
2026年3月期の年間配当予想は0.00円/株を据え置き。成長投資(M&A、ブランド拡充)を優先する方針に変更なし。
財務状況
M&Aによる資産・負債の急拡大が顕著。のれん2,460百万円が総資産の42.7%を占め、有利子負債は前期末1,987百万円→3,752百万円へ増加。自己資本比率は17.6%へ低下しており、レバレッジ管理が今後の重要課題。
- 主要数値
- レバレッジ指標
| 勘定科目 | 数値 | 補足情報 |
|---|---|---|
| 現金及び預金 | 748百万円 | 前期末比+37.5% |
| 総資産 | 5,765百万円 | 前期末比+62.2% |
| └ 流動資産 | 2,496百万円 | 前期末比+34.5% |
| └ 固定資産 | 3,256百万円 | 前期末比+93.8% |
| のれん | 2,460百万円 | 前期末比+222.6% |
| 自己資本 | 1,012百万円 | 前期末比▲13.0% |
| 有利子負債合計 | 3,752百万円 | 前期末比+88.8% |
| └ 短期借入金 | 844百万円 | 前期末比+283.9% |
| └ 1年内返済予定長期借入金 | 520百万円 | 前期末比+67.5% |
| └ 社債(流動+固定) | 240百万円 | 前期末比▲11.1% |
| └ 長期借入金 | 2,136百万円 | 前期末比+80.6% |
| EBITDA(弊社試算) | ▲101百万円 | 営業利益▲238+減価償却費34+のれん償却103 |
決算発表と同時に出たニュース
足許四半期中の主要発表
- 2025/11/14HaD(bialne通信販売事業)の純資産24百万円、総資産97百万円を開示 [開示事項の経過]連結子会社による株式会社 HaD の株式取得(孫会社化)に関するお知らせ
- 2025/12/23かならぼ取得資金としてタームローン300百万円締結、財務特約付与 財務上の特約が付されたコミットメント型タームローン契約の締結に関するお知らせ
- 2026/01/09イガリシノブ氏がWinC顧問に就任、ブランド開発体制を補強 ヘアメイクアップアーティスト・イガリシノブ氏が株式会社 MUSCAT GROUP の子会社、WinC の顧問に就任
- 2026/01/22WinCがWHOMEE販売権取得、リブランディング始動 MUSCAT GROUP 子会社の WinC がコスメブランド「WHOMEE」の販売権を取得、新体制で、ブランドリブランディングを開始
- 2026/02/10mm flora*Bubble新フレーバー告知、ECモールとロフトで販路拡張 発売から約 2 か月で累計販売数 2 万個突破!飲み込み型マウスウォッシュ“エムエムフローラバブル”、待望の新フレーバー「マスカットミント風味」が2月 25 日発売!
過去1年間の大量保有報告/重要提案
2025年9月30日時点の大株主構成では、筆頭株主は代表取締役の大久保遼氏で35.08%を保有。2024年6月上場後の新興グロース銘柄であり、発行済株式数3,033,020株・時価総額約27億円と小型株に属する。
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